• 上野樹里(左)と加藤柚凪 (C)フジテレビ

今回の第2シーズンから、朝顔の娘・つぐみちゃん(加藤柚凪)の曲も「2曲作りました。その曲では木琴とかリコーダーっぽい音とか、子供らしい音を入れました」とのこと。

さらに、「ネタバレになってしまうのであまり言えませんが、物語の“ある変化”が起こるときに流れるようにと、監督から依頼のあった笛の楽曲を作りました。それが変化を表す“シグナル”みたいなものになればいいなと思っています」と予告するほか、「第1シーズンにはほとんどなかったハープの音も入っていたり、ちょっとした変化はさせています」とも。

物語に注目するのはもちろん、耳を澄ませて得田氏の音のこだわりを探ってみるのも面白そうだ。

■あんなに自然に入ってくるドラマはない

こうして作られた『朝顔』の音楽を、視聴者にどのように聴いてもらいたいかを尋ねると、「最近のドラマの中では音楽がついてる箇所が少ない作品なんです。だから、逆に音楽が入ってくる場面は主人公とか登場人物の気持ちとかが立ってくると思うので、音楽と演出と合わせて、どういう気持ちを伝えたいのかを感じ取ってもらいながら見ていただけたらなと思います」と回答。

「自然な感じを目指してると思うので、音楽が鳴ったか鳴ってないかわからなくてもいいなと思っていますが、視聴者の方にどこかで心が揺さぶられてたらな…と思います」と期待を語る。

そして、『朝顔』というドラマについて、「やっぱりすっと入ってくる作品ですよね。表情とかセリフとかもそうですし、あんなに心に自然に入ってくるドラマってないと思うので、それがすごく魅力だと思います」と、音楽制作のために人一倍丁寧に見ている立場ならではのポイントを話してくれた。

  • 『監察医 朝顔』の音楽を手がける得田真裕氏

●得田真裕
1984年生まれ、鹿児島県出身。長崎大学教育学部芸術文化コースで3年時より作曲を専攻し、在学中からCM音楽の作曲やバンド活動を精力的に行う。卒業後、ゲーム会社を経て上京。『MIU404』『俺の話は長い』『インハンド』『グッド・ドクター』『アンナチュラル』『家売るオンナ』『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』『THE LAST COP/ラストコップ』『ようこそ、わが家へ』などのドラマのほか、『NHKスペシャル』『きょうの健康』といった番組の音楽も手がける。今期のドラマは『監察医 朝顔』のほか『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』も担当。