「生かす」と「活かす」の例文
次に、「生かす」と「活かす」を使用した文章をご紹介します。今回はそれぞれの漢字が持っている意味に合わせて例文を作成しています。先ほどもご説明したように、どちらを使っても間違いというわけではありません。
あくまで参考としてご覧ください。
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「生かす」を使った例文
先述したように、「生かす」は「殺す」「死ぬ」の対義語であるため、生命の意味合いが強く含まれます。
命や生死にまつわる場面で使用するのが一般的です。
・あのときの救助で生かされた
・生かすも殺すも私たち次第だ
「活かす」を使った例文
「活かす」は自分の持っている能力や物事を活用するといった意味合いが強く含まれています。自分や周りの力を活用する場面や、アピールしたいシーンで使うのがいいでしょう。
・アルバイトの経験を活かして活躍したい
・それぞれの持ち味を活かして勝利を掴み取ろう
履歴書・ESで「生かす」「活かす」はどっちを使うべき?
就職活動では、「~をいかして」という文章をよく使うのではないでしょうか。履歴書の場合は人事の担当者に目を通してもらうので、より誤字が気になってしまうものです。
次に、就職活動や転職活動で「活かす」と「生かす」を使いたい場合、どのように使い分ければいいのかご紹介します。適切な言葉を使うことで応募先へ語彙力をアピールすることができるかもしれません。
就活生や転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
「特技をいかして」は「活かす」
就職活動では、自分の特技や強みをアピールする機会は面接、履歴書を問わず多く訪れます。履歴書などでも自分の強みをアピールしたい場合は人が持っている特性を使うという意味合いを強く持つ「活かす」を使うことが一般的です。
「特技を活かして働きたい」「前職の経験を活かして貢献したい」のように使うのがいいでしょう。
「生かす」がいい場合も?
ESや履歴書でも「いかす」を使う場面は多く訪れます。
先ほどご説明したように、自分の特技を効果的に使うという意味で「活かす」と書くのがいいでしょう。しかし、「活」は常用漢字ではないということは頭に入れておく必要があります。使用しても間違いではありませんが、よりオフィシャルな文書にしたいという場合は「生かす」と表記してもいいかもしれませんね。
気になる場合は平仮名の「いかす」を使用したり、「活用」や「活躍」など他の表現を検討したりしてもいいかもしれません。
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「生かす」と「活かす」は漢字の持つ意味において少しの違いはありますが、大きく意味合いは異なりません。辞書などでも並列に扱われていることから、あまり迷いすぎずに自分がその場に適していると思う漢字を使うのがいいでしょう。
しかし、「活」は常用漢字ではないため、公的な文書で使う場合は注意が必要です。場合によっては「いかす」と平仮名で表記したり、他の言葉で言い換えられるか検討したりするのもおすすめです。
自分が使いたいシーンをよく確認した上で「生かす」と「活かす」を上手に使い分けられるようにしましょう。