女優の深田恭子が主演するフジテレビ系ドラマ『ルパンの娘』(毎週木曜22:00~)。メイン演出を務める武内英樹監督は、伊藤淳史主演『電車男』(05年)や、上野樹里&玉木宏主演『のだめカンタービレ』(06年)、杏主演『デート~恋とはどんなものかしら~』(15年)など、コメディドラマの秀作を多く手がけてきたほかに、阿部寛主演『テルマエ・ロマエ』、二階堂ふみ&GACKT主演『翔んで埼玉』など、映画でもヒット作が多い。
『ルパンの娘』を含め、どれも独特なキャスティングながら、それが見事にハマっているのが武内作品の魅力。その秘けつを聞いてみた――。
■双方が欲して再び“アウト”オーディション
同じ木曜夜に放送されているバラエティ番組『アウト×デラックス』のアウトメンバーが参加する公開オーディションについて、「ものすごくキャラ立ちしてる方が多いので、前回は遠野なぎこさんが参加してくれてとてもハマりが良かったんです。実はあの遠野さんの回(第8話)、僕は一番好きなんですよ。だからそういうシチュエーション的に、ハマる役柄が出てくればアウトメンバーの中からぜひ使いたいなと思ってます」と語る武内監督。
前回は『アウト×デラックス』側からのオファーだったというが、「今回は双方が歩み寄った感じですかね(笑)。こっちも欲しているし、向こうも欲している。ウィンウィンの良い関係になれていると思います」と、自然と再びオーディションが行われることになったのだ。
今回も本業である高橋ひとみが落選して悔しがる中、アゴの長さで100万回以上再生されているYouTuber・城之内が見事合格。15日放送の第1話から登場すると、その異質な存在感でSNSをザワつかせた。
さらに、「オーディションメンバーはもう頭の中に入ってるので、全員どこに入ってもおかしくないと思っています。ミラクルひかるさんもずっと気になっているし、加藤一二三さんもすごくいいですよね。ぜひどこかで使いたいですね」と、追加での起用にも意欲を示している。
■是が非でも…とプロデューサーに要望
この『アウト×デラックス』メンバーの起用もそうだが、映画『テルマエ・ロマエ』での古代ローマ人を阿部寛ら顔が濃い日本人キャストで実現させるなど、他の作品では見られない独特なキャスティングが魅力の武内作品。普段、どんなアンテナを立てているのだろうか。
「1周回って面白いなっていうのがあるじゃないですか。僕はその“1周回って”っていうのが好きなんです。小沢真珠さんは一時期昼ドラで一世を風靡(ふうび)されて、1周回ったら若い人たちにも新鮮に映るんじゃないかなっていうのがあって。ほかにも、どんぐりさんとか、前作の加藤諒とかは、是が非でも使いたいってプロデューサーにお願いしてキャスティングしました」