換気の頼もしい味方。扇風機、エアコン

換気をサポートする家電に着いても紹介されました。

扇風機

扇風機を使うと、室内の空気を攪拌(かくはん)できます。室内の空気環境が均等に近づくため、よどみない換気ができるようになります。さらに、これからの季節にオススメの使い方も教えてもらいました。

  • 扇風機を床から45度の角度で送風したところ。空気のよどみが解消されています

  • 部屋の空気をかくはんして換気効率を高めます

「暖房を使うと、暖かい空気が室内の上、冷たい空気は室内の下に滞在します。そこで、扇風機を斜め上に向けて動かせば、空気をかくはんし、窓からの排気効率も上げられます。一般的に、換気する窓の少し内側で扇風機を窓に向けて置いて動かすのがよいといわれていますが、いちいち動かすのは大変です。

部屋のすみに扇風機をおいても、風の向きを変えるだけで効率良く換気できます。換気の効率を上げれば窓を開ける時間も短くなって、寒くなる時間も短くなりますよ」(古橋さん)

  • 三菱電機のサーキュレーションDC扇タイプ「SEASONS」シリーズ。一般的な首振りだけでなく真上にも向けられ、幅広く活躍してくれます

  • 衣類乾燥、換気、暖気の循環など、年間を通して活躍

  • 10m先まで風を届ける扇風機。広いリビングでも効率的な換気が可能です

  • 扇風機の使い方を教えてくれたのは、三菱電機 ライフネットワーク特機営業部の松田彰裕さん

エアコン

エアコンは部屋を暖めたり冷やしたりするだけでなく、空気の流れ「気流」を作り出します。この気流を窓の方向に向けることで、換気を効率化して、窓を開けている時間が短くなります。冬なら寒くなる時間が短くなるので、助かりますね。

三菱電機のルームエアコン、霧ヶ峰のFZシリーズとZシリーズでは、新機能「換気ガイド」を搭載。たとえば冷房なら、外気温の上昇に伴って空調負荷が高くなるため、冷房を強める前に換気をすると、空調の無駄を減らしつつ換気できます。こうした最適な換気タイミングを、エアコン本体のランプで通知してくれるというわけです。また、リモコンの「A.I.ナビボタン」を押せば、換気のタイミングをリモコンでも確認できます。

  • エアコンの気流を窓に向けると換気の効率が高まります

  • 換気中でもエアコンは消さないようにしましょう

さらに便利なのが、スマートフォン向け専用アプリ「霧ヶ峰REMOTE」の「タッチ気流」機能。スマホの画面上で熱画像を確認しながら気流を届けたい場所をタッチすると、気流の方向を調整できるというもの。直感的に操作できるので、リモコン操作による気流調整のストレスがなくなります。

  • 三菱電機のルームエアコン「霧ヶ峰」のFZシリーズ

  • 三菱電機のルームエアコン「霧ヶ峰」のZシリーズ

  • 三菱電機のルームエアコン「霧ヶ峰」は換気アシスト機能を搭載しています

  • リモコンで換気のタイミングを確認

  • スマホアプリ画面で直感的に気流の方向を操作できます

  • 三菱電機 静岡製作所営業部の中州次郎さん

空気清浄機

空気清浄機は、室内の空気をキレイにする家電。室内の空気を入れ換える換気とは目的が異なります。

古橋さんによると、厚生労働省のホームページで「窓開けが困難な空間や、換気装置がないなど、換気ができない部屋では空気清浄機を補助的に使用すること」が推奨されているそうです。ちなみにその場合、「HEPAフィルタというフィルタを使用し、風量が毎分5立法メートル以上である」など、空気清浄機の推奨仕様が明確に提示されています。

※:厚生労働省の資料(PDFファイル)へのリンク

空気清浄機は置き場所もポイント。部屋の長手方向に気流を作ることで部屋の空気をかくはんできます。また、ルーバーが付いている空気清浄機の場合は、斜め前方にルーバーを向けることで、室内の空気を循環させるのに役立つとのこと。換気と空気清浄機を併用すると、室内の空気の質を高められそうです。

  • 空気清浄機を部屋の短辺となる壁面に設置します

  • 三菱電機の空気清浄機「MA-83H」。8畳の部屋を8分でキレイにするハイパワーが特徴。除菌HEPAフィルターを備えています

  • 空気清浄機の企画営業を担当している三菱電機 ホーム機器営業部の赤坂晴輝さん

このほか、「ヘルスエアー」機能を搭載した循環ファンや、「ロスナイ」についても紹介がありました。

循環ファンは天井にセットして24時間稼動し、空気をキレイにするというものです。ヘルスエアー機能は、電界・放電空間を形成して空気中に浮遊するさまざまな物質を抑制し、さらに脱臭フィルターでニオイの問題にもアプローチ。リビングのほか、ウォークインクローゼットやシューズボックスといったちょっと狭い空間にも設置でき、ニオイを気にするペットオーナーなどにも好評なんだとか。

1970年に誕生したロスナイは、紙でできた熱交換形(静止型)換気機器。独自のロスナイエレメントによって、換気で捨てられてしまう室内の暖かさや涼しさを再利用(熱回収)しながら換気するため、省エネに貢献しつつ換気できる点が特徴。ロスがないから「ロスナイ」です。

実際に説明を聞くと、こうした換気設備も進化していることがわかります。ほかの家電と違って普段は目にする機会はないですが、「換気」が気になる今だからこそ、住宅の換気設備を見直してみるとよいかもしれません。

  • 天井に設置する循環ファンなら、置き場所に困りません

  • 省エネと換気、両方かなえたい人には「ロスナイ」という選択肢も

今ある家電を使って効果的な換気を

マスクの着用や手指の消毒など、ニューノーマルとよばれる新たな暮らし方が定着してきています。換気も、そのひとつ。

今回のセミナーでは、扇風機やエアコンなどの家電を上手に使って、効率的に換気できることがわかりました。これから寒い季節になると、屋内で過ごす時間が増えます。換気をしながら快適に過ごす方法として、ぜひ参考にしてみてください。