「Axon 20 5G」は日本で出る? ヌビアテクノロジーとの連携は?
※ヌビアテクノロジーはZTEの関連会社で、日本にもゲーミングスマホ「Red Magic 5」などを投入しています。
―― 中国ではカメラをディスプレイに埋め込んだ「Axon 20 5G」など、新しい技術を積極的に取り入れた端末をリリースしています。こうした端末を日本でも発売する予定はありますか?
石氏:ZTEはどちらかといえば、生粋の技術者や研究者が集まったような会社です。新しい機能や技術はどんどん導入していきたいのですが、エンドユーザーにその技術力をうまくアピールできていないのが弱点でもあります。現在はユーザーにうまく届けるための方法を考えているところです。
―― 一方、日本市場では最近、コストパフォーマンスを武器として他の中国メーカーの参入が相次いでいます。これら企業と競争する上での考えはありますか?
王氏:ファーウェイ・テクノロジーズ以外の中国メーカーは、通信のバックボーンを持っていません。今後は5Gによって通信革命の時期に入り、インフラが大きく変わることから、端末の形状は同じでもその裏で動作する機能やインタフェースも大きく変わっていくでしょう。
そうした時代には基幹ネットワークとの相性を見極め、うまくチューニングしていくことが求められます。そこがZTEの実力を発揮できる部分ではないかと考えています。
―― 2020年9月3日に、ソフトバンクのプリペイドサービス向けスマートフォン「Libero 3」を発表していますが、国内ではしばらく4G向けの端末も提供していくのでしょうか?
王氏:日本ではまだ4Gのニーズがあることから、キャリアの要望を取り入れながら、ニーズに合わせて柔軟に対応していきたいと思っています。
―― 2020年にはZTEと関係が深いヌビアテクノロジーが、ゲーミングスマートフォン「RedMagic 5」シリーズの日本向け販売を本格的に開始しました。日本市場でZTEと連携した取り組みを進める可能性はありますか?
王氏:ヌビアテクノロジーはかつてZTEの子会社であり共通したDNAを持ちながらも、技術的に尖ったことに先行して取り組むブランドとなっています。実はNTTドコモさんと共同開発した「M」の2画面ディスプレイの原点は、ヌビアテクノロジーがかつて投入したベゼルレススマートフォン「Nubia Z9」のディスプレイを組み合わせたことにあったりもします。
王氏:2020年6月には、ZTE本体の端末部門と、ヌビアテクノロジーの端末最高責任者が同じ人物(編注:ニ・フェイ氏)に変わりました。この流れはZTEとヌビアテクノロジーの営業が一本化されることにつながってくるでしょう。現在はまだ内部の体制を整えている最中ですが、今後は両社で一元化された取り組みが出てくることになるのではないでしょうか。
―― ありがとうございました。