ライターの収入の決まり方
ライターの主な収入源は、記事を書いて得る「原稿料」です。
記事の単価がいくらか、さらには記事を何本書き上げるかによって収入が変化します。
記事の単価は業界やメディアの規模、ライターの実力などによっていかようにも変化しますが、初期は「文字単価」が決められるケースが多いです。例えば、「1記事は1,000文字程度としたい。文字単価は0.5円として、1記事500円でよろしくお願いします」といった頼まれ方をすることがあります。
仮に、1日8時間働き、1時間で1,000文字を書き続け、月20日働い場合には1カ月当たり「16万文字」書くことになります。この設定で、月収シミュレーションを文字単価別に表にしました。
文字単価 | 1カ月の売上高 |
---|---|
0.5円 | 8万円 |
1.0円 | 16万円 |
1.5円 | 24万円 |
2.0円 | 32万円 |
3.0円 | 48万円 |
5.0円 | 80万円 |
10円 | 160万円 |
Webライティング案件では文字単価が比較的低く、紙媒体の場合は、文字単価が比較的高い傾向にあります。ただし、未経験者がいきなり紙媒体の執筆案件を獲得するのは難しいため、まずはWebライターとしてどう収入を挙げていくかを考えるとよいでしょう。
Webライターの収入の決まり方
次に、Webライティングではどのような文字単価・難易度の記事があり、収入がどう決まっていくかについて説明します。
初心者は文字単価0.5円から挑戦
未経験からライティングの仕事を取るには、クラウドソーシングサイトやアンケートモニターサイトなどのサイトに登録するのが近道です。経験上、未経験の場合、文字単価1円以上の案件はなかなか採用されません。文字単価0.5円程度であれば、未経験でも採用される確率が高くなります。
仮に2,000文字の記事で文字単価が0.5円なら、報酬は1,000円。1時間で2,000文字を書ければ、時給1,000円、1,000文字しかかけなければ時給500円となります。まずは文字単価が0.5円程度の案件をめどに、ライティングの基礎を学ぶところから始め、実績を積んでいくとよいでしょう。
文字単価の低い案件には、初心者が多く集まる傾向があります。そのため、マニュアルなどが整備されており、ライティングの基本が学べるケースもある点が特徴です。ライター未経験者にとっては、数をこなすだけでも勉強になります。
ただし、文字単価1円未満では、高収入にはなかなか結びつきません。ある程度実績を積んだら、さらに高い単価の仕事を目指すことをおすすめします。
サクサク書ける案件なら文字単価1円でも稼げる
低単価の案件で実績を積み、ライティングの基本を理解できたら、文字単価1円以上の案件に応募します。クラウドソーシングサイトであれば、実績を積むと次第に評価されていくため、高単価の案件に採用される確率が上がります。
文字単価1円までの案件なら難易度は比較的低く、自分の生活体験で得た知識だけでサクサク書ける記事が多い傾向にあります。そのため、文章を書くスピードが早ければ、単なるアルバイト以上の稼ぎを得ることは十分に可能です。
ただし、単価が低い分、収入を上げるためには記事を多く書く必要があるため、常に多数の案件を抱えるためスケジュール管理は要注意です。もちろん、体調管理にも気をつける必要があります。
スキルアップを目指すには文字単価2円以上の案件を
ライティングスキルをさらに高めるためには、文字単価1.5~2円の仕事にも挑戦しましょう。
このレベルになると、Webでも信頼できる公的なサイトなどにあたりながら、事実に即した記事を作ることを厳密に求められます。また、キーワードに対するSEO対策、記事の構成案作成などの仕事も出てきますが、これらの知識はスキルアップに欠かせません。
修正依頼も多く発生するので、人によってはここで挫折してしまうでしょう。しかし、我慢強く自分の欠点を修正していくことで、確実にスキルアップするので我慢のしどころです。
文字単価2円以上の仕事を受け続けられるだけのスキルを身につけると、さらに文字単価の高い案件にも挑戦できるようになります。結果として、自立して生活できる程度の収入は十分に得られるようになります。
低い文字単価でも今後の収入に貢献しそうなら受ける
基本的には、文字単価の高い案件をより多く獲得することが、高収入を得る近道です。ただし、文字単価が低くても、今後の収入に貢献しそうな場合は仕事を受けましょう。
未経験の分野で自分にとって勉強になる、あるいはその案件の取引先は将来的にいい関係を続けていきたい、などの場合は、戦略的に文字単価の低い案件でも受けることを検討します。
高単価案件はかえって効率が悪い場合も
文字単価5円や10円などのライティング案件は、専門的な知識や取材が必要になるなど、ライティング以外の作業が必要になるものも少なくありません。時給換算すると、かえって稼げない場合もあります。
手間がかからない低単価案件の方が稼げる場合もあるので、高単価案件を取るか低単価案件を取るかも重要です。自分の実績やスキルにとってプラスとなるかどうか、将来を見据えて収入面で貢献する案件かどうかも総合的に検討します。