ひと昔前までは、ライターとして収入を得ていくためには、出版社や編集プロダクションに就職して紙媒体でのライティングや編集の実績を積む必要がありました。しかし、今では、Web媒体のコンテンツ記事作成の仕事が多くなりWeb媒体専門のライターとして一定以上の収入を得る人が増えています。
本記事では、ライターの収入に焦点を当てて解説します。その他、雇用形態(正社員、フリーランスなど)による働き方・平均年収の違い、ライターの収入を考える上で気になる文字単価についての情報も紹介します。
Webライティングの場合原稿料以外で得られる仕事、ライターとして収入を伸ばすポイントについても触れていますので、ライターで収入を得たいと考えている方は最後までご覧ください。
フリーライターの平均年収
ライターの収入は、勤務形態によって大きく異なります。まずは、働き方の違いによる平均年収について調べました。
正社員の場合
マイナビ転職の「2020年版 職種別 モデル年収平均ランキング」では、記者・ライターの平均年収は445万円で、ランキングでは225位です。リブセンスの運営する「転職会議」でも、口コミで投稿されたライターの平均収入は455万円(2020年9月11日時点)と、似たような金額となっています。
厚生労働省の2019年(令和元年)賃金構造基本統計調査によれば、企業規模10人以上の民営事業所に所属する労働者の平均年収は500万6,900円であるそう。そのため、ライターの平均年収は全国平均に比べて若干低いと言えます。ただし、有名新聞社や放送局など、勤務先が大企業の場合は、50代で1,000万円を超えることもあります。
契約社員の場合
契約社員のライターとして働く場合、転職サイトの応募要項を見ると、20代の場合年収200万~300万円台からの募集が一般的です。
ただし、有名な雑誌や新聞社による経験者の中途採用や、医療・特定技術分野のテクニカルライターの募集の場合には、300~600万円の年収を提示している求人広告もあります。
フリーランスの場合
では、フリーランスのライターはいくらぐらい稼いでいるでしょうか。「一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」が毎年発行している「フリーランス白書2019」によれば、文筆系のフリーランス219名の年収分布は以下の通りです。
年収 | 全体に占める割合 |
---|---|
200万円未満 | 32.0% |
200万~400万円未満 | 26.9% |
400万~600万円未満 | 21.5% |
600万~800万円未満 | 8.2% |
800万~1,000万円未満 | 5.5% |
1,000万円以上 | 5.9% |
年収200万円未満が3割以上を占めますが、7割近くは年収200万円以上。1,000万円以上稼ぐフリーランスのライターも5.9%いることが分かります。
在宅ライター
在宅ライターは、特定の企業と契約して働く場合と、クラウドソーシングサイトなどに登録して案件ごとに仕事を取る場合に分かれます。特定企業と契約する場合は、契約ライターとほぼ同じような年収、案件ごとに仕事を取る場合はフリーランスと同じ程度の年収です。