評判通りの強力な性能を発揮
それでは、AMD Ryzen 7 4700U、8GBメモリ、M.2 NVMe 512GB SSDを搭載する試用機の性能を数値でチェックしてみましょう。ベンチマークには「PC Mark 10 Extend」「CINEBENCH R20」「Octane 2.0」「CrystalDiskMark」を使用しました。
CPUは8スレッドをSMT(Simultaneous Multi Threading)によらない物理8コアの搭載で実現しており、極めて強力なパフォーマンスを発揮しています。このクラスになってくると一般的な用途となるオフィスツールやブラウザ操作、動画視聴においてストレスになるようなパフォーマンスの低さは一切見当たりません。
次にGPUを中心にゲームプレイのパフォーマンスを試すべく、ベンチマークテストとして軽量級の「ドラゴンクエストX」を最高設定で、重量級の「FF14 漆黒のヴィランズ」と「レインボーシックス シージ」を最低設定で実施しました。解像度はいずれもディスプレイに合わせてフルHDに設定しています。
このように、ゲームタイトル搭載のベンチマークテストでも内蔵グラフィックスとは思えないスコアを発揮。前評判から想像していたとはいえ、ディスクリートGPUを搭載しないノートPCでゲームがそれなりに動いているのを目の当たりにすると驚きました。はじめはとにかく画質設定を下げてフレームレートを向上させようとしましたが、タイトルによっては最高設定でも十分快適に遊べると思います。
レインボーシックス シージの結果をよく見ると、重量級ゲームではビデオメモリの少なさがボトルネックになっていることがわかります。テクスチャ品質を最も下げた状態でもVRAM LOADが225%に達しており、500MBしか確保していないところに1.09GBの読み込みが発生しているようです。このあたりが専用のVRAMを搭載しない内蔵GPUの弱みと言えるかもしれません。
最後に、搭載する50Whリチウムポリマーバッテリーの性能もチェック。PCMark 10 Modern Officeモードで計測したところ、9時間38分という記録でした。電源のない場所でもだいたい一日中使える十分なスタミナ性能を発揮してくれそうです。