スマート家電を含む4製品に見る、シャオミのIoT戦略
シャオミは今回のイベントにあわせて、4つの新製品についても、国内への投入を明かしている。
「Miスマートバンド5」(税込4,490円)は現在発売中の「Miスマートバンド4」の後継モデル。ディスプレイが約20%大きくなったほか、心拍センサーの精度が最大50%向上。各種エクササイズの記録に加えて、睡眠やストレスレベルのチェックも可能だ。
「Mi完全ワイヤレスイヤホン2 Basic」(税込3,990円)は14.2mmの大型ダイナミックドライバを搭載。繰り返し充電可能なケースを使って、合計20時間のバッテリー持続時間を実現する。「Mi完全ワイヤレス小型イヤホンBasic 2」(税込2,490円)はコンパクトなカナル型ながら、合計12時間の使用が可能だ。
またグローバルではパートナー企業と協業して、スマートプラットフォーム「Mi Home」に対応するスマート家電を数多く発売しているシャオミだが、近日この「Mi Home」に対応する空気清浄機「Mi空気清浄機3H」(税込19,900円)も、日本で発売される。2019年発売のスマート炊飯器「Mi IH炊飯器」に次ぐ、2つ目のスマート家電だ。ワン氏にこれらの製品についても聞いた。
──日本向けの製品として「Miスマートバンド5」や完全ワイヤレスイヤホン2機種を選んだ理由を教えてください。
ワン氏:いずれも日本の各市場において、十分な競争力があると判断したからです。たとえば「Miスマートバンド5」では、日本の腕時計市場に着目しました。ユーザーは腕時計にフィットネスバンド、さらにアクセサリにもお金を払っていますが、「Miスマートバンド5」はこのすべてを、腕時計1つ分の価格で提供します。
また最新のスマートフォンの多くはイヤホン端子を搭載していないため、ワイヤレスイヤホンへのニーズが高まっています。コードに縛られないワイヤレスイヤホンの体験は、有線のそれとはまったく違うものです。
我々は4Gと5Gを同価格で提供したいという思いと同様に、有線と同じくらいの価格で質の高いワイヤレスイヤホンを提供したい。いずれの製品もすべての人が使えるようにしたいのです。より多くの人に体験してもらうことで、ブランドを強化したいと考えています。
──「Mi Home」対応製品の今後の展開について教えてください。
ワン氏:日本でもスマートフォン以外の製品をもっと出していきたいとは思っていますが、日本のユーザーが求める製品の質や、認可の問題などがあり、グローバルモデルを日本向けにカスタムするのは簡単ではありません。
ただ対応する製品が増えてくれば、「Mi Home」の利便性も自動的にアップするので、引き続きこの分野への取り組みは進めていきたいと思っています。日本に参入してまだ1年足らずなので、もう少し時間がかかる長期的なビジョンですね。
まずはIoTにおいても中核のデバイスであるスマートフォンを、よりたくさんの人に使ってもらって、プレゼンスを上げていきたいと考えています。
──そのスマートフォンですが、今後はキャリア市場、SIMフリー市場のどちらに注力していくのでしょうか?
ワン氏:どちらか一方ではなく、両方のチャネルに注力していきたいと考えています。今回のKDDIとの協業は確かに大きな転機ではありますが、一方でSIMフリー市場での実績にも、非常に満足しています。
これまでに発表した製品はいずれも売れ行きがよく、オープン市場において我々のビジネスモデルがうまく機能したと分析しています。SIMフリー市場でさらにその地位を強化すべく、今後も製品を投入してきます。
もちろん日本においてキャリア市場は大きな販路ですし、今回のKDDIとの協業も成功すると確信しています。キャリア市場でも今後、多くの5Gの製品を出していきたいと考えています。
【写真追加】シャオミ新製品オンライン発表会の写真を追加しました(2020年8月31日 15:30) |