ブランパン「フィフティファゾムス」と「ヴィルレ」、2020年夏の新作

ヴィルレコンプリートカレンダー

1980年代は機械式時計にとって厳しい時代だった。それはクォーツ式時計の台頭によるものだったが、ブランパンはこれに対抗するのではなく、機械式の魅力をより拡張する製品づくりでスイス時計業界の復興をリードする役割を果たした。その代表的なコンプリケーションが「コンプリートカレンダー」である。

ブランパンが1983年に復活させ、育ててきたこのコレクションを今回、最新の解釈でリニューアル。ウルトラスリム同様のダブルステップベゼルが優雅な38mmのケースに収めた。

そのほか従来モデルからの変更点としては、やはりウルトラスリムと同じくローマンインデックスの文字の向きを改善。時分針もリーフ針の中心をカットアウトしてよりエレガントになり、カレンダー針をより見分けやすくするためにサーペント針に変更した。実はムーンフェイズの顔の表情も変わっている。

時分針の優雅さ、サーペント針の曲線美に思わず見惚れる

ムーブメントは自動巻きで、パワーリザーブは100時間。サファイアケースバックから覗くローターにはコート・ド・ジュネーブの装飾が施されていたが、新作ではハニカム仕上げに。レッドゴールドケースのモデルはローターもレッドゴールドとなる。

なお、カレンダー機構を持つ時計は普通、時刻や日付の調整が行えない時間帯が存在するが、本作はセキュアードムーブメントを採用しており、時間を気にすることなくいつでも調整を行える。

ハニカム仕上げのローターが目を引くケースバック

ウルトラスリムと同じくレッドゴールドケースとステンレススチールケースのモデルがラインナップされ、前者にはオパリンダイヤルとブラウンのアリゲーターストラップ、後者にはホワイトダイヤルとブラックのアリゲーターストラップがセットされる。それぞれのケースに合わせたミルマイユブレスレットも選択可能。

聡明な印象のステンレススチールケースのホワイトダイヤル

コンプリートカレンダーのダイヤベゼルモデルはいっそう華やか

レッドゴールドケース＋ミルマイユブレスレット

レッドゴールドケースモデルの価格は、アリゲーターストラップ付きが238万7,000円、ミルマイユブレスレット付きが434万5,000円、ダイヤベゼル＋アリゲーターストラップ付きが290万4,000円、ダイヤベゼル＋ミルマイユブレスレット付きが487万3,000円。

ステンレススチールケースモデルの価格は、アリゲーターストラップ付きが144万1,000円、ミルマイユブレスレット付きが169万4,000円、ダイヤベゼル＋アリゲーターストラップ付きが195万8,000円、ダイヤベゼル＋ミルマイユブレスレット付きが221万1,000円。発売はすべて2020年夏以降。

ヴィルレコレクションにブルーダイヤルが登場

ウルトラスリムのアリゲーターストラップモデル

ヴィルレコレクションに、ミッドナイトブルーダイヤルのモデルが登場する。ベースモデルは、三針のウルトラスリムとコンプリートカレンダーの2種。ケースはレッドゴールドで、サイズは40mmとなる。レッドゴールドケースにミッドナイトブルーのダイヤルの組み合わせはブランパンでも初めて。ダイヤルは美しいサンバースト仕上げに加え、アリゲーターストラップもブルーで染められ、ステッチもブルー。こちらも人気のモデルとなりそうだ。