女優の面白さについて、「違う自分になれることが楽しい」と語る山口。富栄という難しい役どころへの挑戦も、「私だったらありえないと思うところがありますが、自分とは違うからこそやるのが楽しみです」とワクワクしているようだ。
脚本・演出を手掛けるモトイキシゲキ氏とは、「富栄はこういう女性だよね」という話をしてイメージの擦り合わせをしているという。その中で、富栄を現代の人に当てはめてインスピレーションを得ているそうで、「現代の人で富栄に近いのは、ホストに通う女性。まっすぐな愛ですが、男性に尽くしてその愛に溺れてしまうという点は似ているのかなと。他にもその人のことが好きだけど苦しいという女の子はたくさんいると思うので、共感していただける部分もあるのではないかなと思います」と語った。
また、「自分の周りにホストに通っている人はいなかったのでSNSでその方たちの心情を調べました。あと、彼氏がダメ男だけど、やっぱり好きみたいな女の子の気持ちも、ツイッターで調べました。検索するといろんな人がいて、こんなに好きなのにこんなに苦しいんだっていうのをたくさん学びました」とツイッターも活用して役作りをしていることを明かした。
太宰役の内とは、このインタビューの前にあいさつしたという。「ほかの方と話しているのを見て、快活な方だなと思いました」と印象を述べ、「すごくお芝居が上手な方なので、内さんが演じる太宰さんが富栄を愛する気持ちに負けないように、私も太宰さんを愛したいなと思っています」と、富栄になりきる覚悟だ。
最後に、「私にとって初の舞台ですが、私のファンの方の中にも、舞台を観たことがないという方がいると思います。そんな方たちにこの作品で舞台を好きになってもらって、私が出ていない舞台も観に行きたい! と思ってもらえたら良いなと思います」とファンにメッセージ。「ウイルス対策にも気を配りながら、みなさんと力を合わせて舞台を作り上げ、私も楽しくお芝居ができたらいいなと思っています」と意気込みを語った。
1995年9月17日生まれ、青森県出身。2019年に公式サイトと公式ファンクラブを開設した。9月には初写真集『present』を発売。2020年1月期放送の読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』の第1話にゲスト出演し、女優デビューを果たした。