• DELL Inspiron 5000 14(AMD版)を机狭めのビジネスホテルに持ち込んでみた。これならホテルでお仕事も捗りそうだ

    DELL Inspiron 14 5000(AMD版)を机狭めのビジネスホテルに持ち込んでみた。これならホテルでお仕事も捗りそうだ

買ったモデルは即旧型になってしまいました(号泣)

個人的な話になるが、今年筆者はパソコン環境(デスクトップ)を一新しなければならない状況にある(いわゆる「Sandy Bridgeおじさん」に加えてOSもWindows 7なのでe-TAX申請すら今年から非対応環境になってしまった)。移行作業を考えるとノートパソコンも欲しい。

買わなきゃ! と思ったのがGW明けで、世間は緊急事態宣言に伴うテレワーク需要の高まりで、狙っていたノートパソコンは軒並み「納期6週間+」。某メーカーのプリセールスの人曰く「(納期6週間+は)パーツがなくて組み立てできないって意味です」と絶望的な発言をしていた。

コロナ問題で今後が不透明な状況下だが、それでもオフラインの記者会見が全くないわけではない(この原稿を書いている間にも「一日二件のオフライン発表会」があった)し、そろそろ機動力のあるノートパソコンが欲しい。

ライターの生産性向上のためには標準的レイアウトのフルピッチキーボードはマストで(個人的にノートパソコンにテンキーはイラナイとなると)、狙いは14インチの薄型モデルだ。最近のAMDの勢いを見るとRyzen 5モデルがベターだろう。しかし、今年のCESでお披露目されたRyzen 4000Uシリーズの普及価格帯製品の投入は遅れそうだ(と当時は思っていた……)。

「10万円の給付金も入った事だし」ということで、スペックと価格で選んだDELL Inspiron 14 5000(AMD)をオーダーしたのは6月6日。注文前の画面では「標準納期+2週間」と書かれていたが、オーダー完了画面の納期は7月30日。ただし、実際には週明けに製造・出荷され、手元に届いたのは6月19日でピタリ二週間(≒標準納期)だった……が、到着前の16日に新型Inspiron 5000シリーズの製品リリースが届いた。

悲しんでいても仕方なく新型Inspiron 14 5000(5405)のレビューをしてみたい。私物の旧型もあるのでInspiron 14 5000(5485)の進化を理解するのもいいだろう。

以下、(公式ドキュメントにInspiron 5485/Inspiron 5405と表記されているので)旧型Inspiron 5000 14(AMD)は5485、6月15日発表・6月30日受注開始の新型Inspiron 14 5000(AMD)は5405と表記する。あまり進化していないと精神衛生上いいなぁ……と言う密かな願いとは裏腹に、単にCPUが変わっただけではなく筺体も大幅に改良されていた。

薄く、軽く、小さくなっただけでなくタッチパッドも大型化

まず、資料ベースで比較したい。5485は幅324.30mm、奥行き232mm。厚みが前面18.77mm、背面19.10mmで重量が1.51kg~。これに対して新型の5405は幅321.30mm、奥行き216.20mm。厚みが前面16.74mm、背面17.90mmで重量が1.40kg~となっている。

幅3mm、厚みが1-2mmに対して奥行きは15.8mmと7%ほど削減されている。液晶パネルサイズは同じなので液晶下のベゼル部が半分ぐらいに削減されている事になる。一方タッチパッドは5485が105×65mmに対して5405は115×70mmと大型化。キーボードは5485がX=19.05mm、Y=18.05mmで5405がX=18.70mm、Y=18.05mmと若干狭くなっている。

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プレミアムモデルのCPUは5485がRyzen 5 3500Uなので「Zen+」アーキテクチャの4コア8スレッド、L2キャッシュ2MB、L3キャッシュ4MBで動作周波数2.1Ghz、ブースト時最大3.7Ghz。グラフィックスコアは8基で1200Mhz動作だ。メモリクロックは2400Mhz(DIMMモジュールは2666Mhzを使用)で8GBとなっている(メモリを交換すれば16GBx2まで対応するが当然保証外行為)。新型の5405はRyzen 5 4500Uで「Zen 2」アーキテクチャの6コア6スレッド、L2キャッシュ3MB、L3キャッシュ合計8MBで動作周波数2.3Ghz、ブースト時最大4.0Ghz。グラフィックスコアは6基で1500Mhz動作だ。メモリクロックは3200Mhzの8GBとなっている。

ストレージは5485/5405共にプレミアムモデルで256GB M.2 SSD(プラチナモデルで512GB)だ。それ以外にWi-Fi/Bluetooth用に2230のM.2があり5485/5405共にQualcomm社製の802.11acモジュールを搭載している。2020年に出たノートパソコンで802.11acと言うのはやや物足らない。

外部I/Oを見ると5485が左に電源、USB-C(3.1Gen1 PD/DP対応)、HDMI(1.4B)、USB3.0×2、ヘッドセット。右にセキュリティロック、有線LAN(10/100M)、USB2.0、フルサイズSD(いずれも奥から手前に向かって記載)。5405は左が電源、HDMI(1.4B)、USB3.2 Gen1、USB-C(3.2Gen1 PD/DP対応)。右にヘッドセット、USB3.2 Gen1、Micro SDとなっている。個人用途で有線LANとセキュリティロックは不要かもしれないが、USBコネクタが一つ減っている事には注意したい。

  • 左側の拡張コネクタ(上が5405で、下が5485)。旧型比でUSBコネクタがひとつ減った。ヘッドセット端子は右側に移動

  • 右側の拡張コネクタ(上が5405で、下が5485)。旧型にあったセキュリティロックホールがなくなっている。また旧型はSDカード対応だったが、新型はMicro SDカードスロットになった

バッテリは5485が42Whrで5405が40Whrと減少している。ACアダプタは従来通りの丸型コネクタ(φ4.5)で5485/5405共に45W(19.5V 2.31A)だが、どちらもUSB Power Delivery(以下PDと略記)に正式対応している。PDに正式対応しているのはうれしい(筆者がInspiron 14 5000をチョイスした理由は他社のRyzen 5 4500Uの下位モデルがPD非対応or非公式対応だったからだ)。