カメラもハイエンド

RedMagic 5はハイエンドスマホでもあります。そのため、カメラも比較的高性能です。RedMagic 5では、ソニー製のIMX686センサーを搭載した6,400万画素のメインカメラ、800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラというトリプルカメラ構成。インカメラは800万画素です。

  • RedMagic 5

    赤い縁取りのあるレンズがメインカメラ、その下が超広角カメラ、最後がマクロカメラです

標準のオートモードではメインカメラのみ動作し、デジタルズームとして3倍・5倍・10倍の切替ボタンが用意されています。AIによるシーン認識やHDR機能もあり、風景や食べ物、人物だけでなく動物や飛行機も認識し、多彩なシーンで最適な撮影をしてくれます。AIが青空と判別したときの色などは、かなり色彩を強調する見栄え重視の設定と感じました。

  • RedMagic 5

    カメラのUI。上部のAIアイコンをオンにすると、画面内の被写体を認識して最適設定にしてくれます。この場合は猫を動物と認識しました

メインカメラは6,400万画素と高画素ですが、4つのピクセルを1つのピクセルとして利用することで、ダイナミックレンジの拡張や暗所ノイズの低減を図っています。スマホのカメラではすっかり一般化した機能ですが、センサーサイズが小さいスマホのカメラでも高画質を実現しています。

  • RedMagic 5

    シャープネスも強すぎずメリハリがあって、ハイエンドスマホとしては平均的な画質でしょう

  • RedMagic 5

    AIが青空を認識すると、ちょっと不自然なほど青くなりますが、見栄えします

実際の写真を見ると、細部の再現はやや不明瞭で、倍率色収差による色ズレも見られるなど、レンズには少し不満を覚えるところ。ダイナミックレンジや色再現は十分なレベルです。

  • RedMagic 5

    HDRが動作して、明暗差の激しい被写体もバランスよい明るさで撮影。AIが動物を認識すると、シャッタースピードが速くなるようです

  • RedMagic 5

    夕景を認識していますが、こちらは比較的自然な仕上がり

  • RedMagic 5

    クリアな描写、派手な色味といったように、インパクトのある写真が撮れます

  • RedMagic 5

    食事もやや派手ですが、みずみずしい描写

  • RedMagic 5

    シーンによっては倍率色収差の色ズレやフレアが発生しますが、全体としては十分な画質でしょう

マクロカメラは、オートモードで近接撮影と認識した場合に切り替えを推奨する表示になり、タッチするとマクロに切り替わります。手動で切り替える場合は、モードを「CAMERA-FAMILY」にして、集約された複数のカメラモードからマクロモードを選びます。

  • RedMagic 5

    多くの機能を備えているCAMERA-FAMILY

このCAMERA-FAMILYには、マクロモード以外にも多重露光やボケ、星の軌跡、タイムラプスなど、撮影を楽しむ機能が多く用意されています。ただし、超広角カメラはなぜかここにもなく、PROモードに切り替えることで設定可能です。

オートモードはメインカメラだけで撮影する設計になっており、基本的にメインカメラでの撮影を推奨しているように見えます。画質を重視するなら、通常はメインカメラを使えばいいでしょう。ただ、風景撮影など超広角カメラを使う機会は多いと思われるので、ちょっと不思議な設計思想です。

望遠カメラはありませんが、3倍くらいならばデジタルズームでも比較的良好な結果が得られます。このあたりはデジタルズームで十分だと思います。5倍になるとちょっと無理をしている印象で、10倍になると画質は期待できませんが、必要に応じて使ってもいいでしょう。

  • RedMagic 5

    3倍ズームであれば、それなりの画質

  • RedMagic 5

    5倍は少々厳しくなります

  • RedMagic 5

    10倍ズームは非常用という感じですが、機体のロゴは判別できます

  • RedMagic 5

    10倍ズームですが、シーンによっては活用できそうです

気になったのは、オートモードだとシャッタースピードが上がりにくいようで、手ブレしやすかったこと。ISO感度の上がりが抑えめなので画質は良好ですが、慎重に構えないと手ブレするので注意したいところです。

  • RedMagic 5

    ワイド感のある写真が撮れる超広角カメラも搭載

また、Androidベースの独自UIを採用した結果、日本語化が中途半端という点も気にかかりました。Nubia社に問い合わせたところ「フィードバックとして受け付ける」というコメントでしたので、いずれ対応してくれるかもしれません。