■M-04. 夜とワンダーランド
作詞・作曲・編曲:クボナオキ

これまでもバンドサウンドの曲を何曲かあるのですが、爽やかで、いい風が吹いているような楽曲が多かったと思うんですよ。それに対して「夜とワンダーランド」は、かなりダークなサウンドになっています。

歌詞は、メッセージよりも世界観を優先して書いていただいたので、抽象的な印象を受けると思います。個人的には絵本みたいなイメージで、ファンタジー感があり、予想とは違うバランスが面白い曲だと思います。空想世界に入るのが好きな主人公が、新しい世界、新しい自分を見つけるといった世界観なのですが、かなり難しい内容で、クボ(ナオキ)さんに詳しく聞いたり、自分でもいろいろと考えてはみたりしたのですが、結局、答えは出なかったです(笑)。

歌詞の中では、サビの“走り出した夜とワンダーランド”からの3行が特に好きで、ここは様々な解釈ができるところなので、いろいろな人と話をしてみたいです。“夜が溶けてく”という表現は、妄想が膨らむのですごく気に入っているのですが、リズムがかなり難しく、歌いながら、徐々に自分のものにしていく過程が楽しかったです。

■M-05.リトルシング
作詞・作曲・編曲:kz(livetune)

kzさんの曲はいつも難しいんですよ。1stアルバムで「Orange Note」の編曲をお願いしたとき、自分の技術力の足りなさを痛感させられて、すごく大変だった記憶があったので、今回のレコーディングもすごく緊張して挑んだのですが、事前にたくさん考えて歌ったかいもあって、今回は褒めていただきました(笑)。前回のレコーディングで学び、培ったものがちゃんと形にできて良かったです。今回、作詞・作曲・編曲すべてがkzさんということもあって、レコーディングでもすごくこだわった指示をいただいたのですが、一生懸命に試行錯誤を重ねながら録ったので、結果としてはすごく良い感じに仕上がっているのではないかと思います。

新しい技術をいただき、そして勉強しながら、楽しくレコーディングができた曲なので、早く皆さんの前で歌って、石原夏織の成長を感じていただけたらうれしいなと思います。ライブでちゃんと表現できたらいいのですが(笑)。あと、可能であればダンスをつけて歌えたら……とは思っているのですが、自分の曲の中で、「Orange Note」が一番、踊りながら歌うのが大変な曲なんです。なので、この曲も同じように苦労するとは思うのですが、何とか実現したいなと思っています。

■M-06. Crispy love
作詞:知念結/作曲・編曲:藤末樹・齊藤湧太

自分の中にラブリーな感じってあるのかなって思いながら選んだ曲なので、聴いてくださる方がどのように感じていただけるか、今から楽しみではあります。うまく歌いこなせているのでしょうか……。どちらかというとキャラソンに近い感じで、声を可愛く意識しているのですが、自分の中にある可愛さを前面に出している感じです(笑)。

とにかく可愛くて、あまりテンポの速くない、ガーリーな曲というリクエストで作っていただいたのですが、最初はもうちょっとシンプルな曲が来ると思っていたんですよ。でも、この曲を聴いたら、頭から離れなくなり、家に帰ってから、自分で勝手に振りをつけて踊ってしまうくらい自然に身体が動く曲だったので、もうこれで決まりだなって思いました。

“ドキドキ”とか“キラキラ”とか、サビの繰り返す感じが好きで、今まであまりなかったので、暇があったら口ずさんでいます。耳に残るフレーズがあると良いですねってお願いしていたので、そのあたりは、狙い通り担っていると思います。

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