お笑いコンビ・おぎやはぎの矢作兼が、6月25日に放送されたTOKYO FM『SCHOOL OF LOCK!』(毎週月曜~金曜22:00~23:55)にゲスト出演した。

これは、おぎやはぎがTBSラジオ『木曜JUNK おぎやはぎのメガネびいき』(毎週木曜25:00~27:00)で『SCHOOL OF LOCK!』のパロディ企画を実施した縁もあって実現したもの。AM局とFM局の垣根を越えたコラボレーションとなった。

  • 左からさかた校長(坂田光)、矢作兼、こもり教頭(小森隼)

    左からさかた校長(坂田光)、矢作兼、こもり教頭(小森隼) (画像提供:TOKYO FM)

矢作のゲスト出演はどのような経緯で実現したのか、そして出演当日の矢作はどんな様子だったのか、『SCHOOL OF LOCK!』の堀内宣典プロデューサーに話を聞いた。

矢作の出演にあたり、「矢作先生なら答えてくれるんじゃないかと思う相談事」をリスナーから募集し、直電する企画を行ったが、矢作出演後に驚きの展開を迎えていた――。

■『メガネびいき』のパロディ「スタッフの熱量を感じた」

  • 矢作兼 (画像提供:TOKYO FM)

――6月4日の『メガネびいき』では、「最近10代のリスナーが増えている」という理由から、『SCHOOL OF LOCK!』のパロディが行われました。『SCHOOL OF LOCK!』側としては、このパロディをどのように捉えていましたか。

しっかり細部まで忠実につくられていて、スタッフの熱量を感じました。ギターチャイムをDENIMSのおかゆさんがやってたり、ジングルボイスをアイクぬわらさんを起用されたりしていて。ツイッターや学校掲示板で「やってますよ」という書き込みを見て、我々も『メガネびいき』がパロディをやっていることを知りました。

――そして6月25日、『SCHOOL OF LOCK!』に矢作さんが出演されたわけですが、どういった流れで決まっていったんでしょうか。

ひとつ大きかったのは、『Skyrocket Company』をやっているマンボウやしろさんの存在です。絶対、マンボウさんがいなければ実現していなかったです。

もともと矢作さんと懇意にしていて、その信頼関係があったうえで、マンボウさんが『Skyrocket Company』内で、「おぎやはぎさんは『SCHOOL OF LOCK!』に来るべきだ。もし来ないなら、『Skyrocket Company』に来てよ」とおっしゃって。

さらに、マンボウさんは『SCHOOL OF LOCK!』に乱入して、2人(さかた校長とこもり教頭)に「『スクール・オブ・スケベ』『起立! 礼! スケベ―!』とかいじられて悔しくないのか。なんでおぎやはぎさんを呼ばないんだ」と。

そんな一連のマンボウさんの発言を聴いていたTBSラジオの宮嵜さんから、「行ってもよいでしょうか」と相談を受けました。

――まさにマンボウさんがキーパーソンだったんですね。

そうですね。マンボウやしろさんの存在が大きかったです。TBSラジオさんからの相談に対しては、我々としても「ぜひお願いします」という感じで、矢作さんに出演いただくことになりました。

■「さすがラジオ業界のレジェンドだなと感じました」

  • 『SCHOOL OF LOCK!』放送の様子 (画像提供:TOKYO FM)

――『SCHOOL OF LOCK!』生放送での矢作さんはいかがでしたか。

「起立! 礼! 叫べ―!」を「起立! 礼! スケベ―!」って言わないでくださいねというフリがあったので、なんて叫ぶのかと思っていたら、そこは「スケベ」とは言わずに、「叫べー!」とヘッドフォンが飛ぶくらいの勢いで言ってくれました。すごい一生懸命にやってくださって、うれしかったですね。放送では名言も残してくださいましたし。

――恋愛相談をしたリスナーに対して「(顔が)赤くならない恋はない」と言ってましたね。

「『スクール・オブ・スケベ』ってどういうことなんですか?」ということに対して、早々に正式謝罪するというくだりからはじまり、最後は黒板に「引退します」と書いて締めるところまで、出演された1時間が見事にプロデュースされてました。たぶん行き当たりばったりでやっているとは思うんですけど、緻密にねられた台本があったかのようでしたね。

そしてリスナーに対する悩み相談も、すごい中身があるというか真摯に向き合ってくれて、しっかり回答してくださってました。面白いうえにリスナーへの向き合いもすごくて、さすがラジオ業界のレジェンドだなと感じました。

――ちなみに、矢作さんのみの出演で、小木さんが出演されなかったのはなぜですか。

それもマンボウさんが『Skyrocket Company』内で、あくまでギャグなんですけど、「小木はいいよ、小木校長は堅物だから」って(笑)。おそらくなんですが、マンボウさんは矢作さんとプライベートでも仲が良くて、いじりやすかったというか言いやすかったんだろうなと思います。

■おぎやはぎ矢作、楽屋でも「FMはおしゃれだね~」

  • 左からさかた校長(坂田光)、こもり教頭(小森隼) (画像提供:TOKYO FM)

――放送以外での矢作さんはどんな様子だったんですか。

放送でも言っていたんですけど、「FMはおしゃれだね~」と楽屋でもおっしゃってました。「FMはおしゃれだね~、TBSにはいないよ」と、同行していた宮嵜さんをいじっていましたね(笑)。パーソナリティの2人を紹介したときも、「君がさかたくんか、君がこもりくんか」という感じでごあいさつされていました。

――矢作さんは「AMとFMは殴り合いするぐらい仲悪い」と言っていましたが、これについてはいかがでしょうか。

そんなに昔ほど局同士バチバチというところは、我々としては全然なかったですね。『SCHOOL OF LOCK!』でいうと、お互い10代向けの番組ということもあって、文化放送の『レコメン!』とは絡む機会が多いです。

――『メガネびいき』の批評コーナー「週刊・おぎやはぎ批評」では、矢作さんが『SCHOOL OF LOCK!』に出演した際の音源も使われていましたね。

生放送の前に「矢作さんが『うち、お姉ちゃんがいるの。お姉ちゃんって、たけしさんの言うお姉ちゃんじゃなくて』と言って、電話口の10代の女の子が苦笑いした部分を使いたいんですけど」と確認の電話をいただきました。使ってもいいですかと聞かれたので、「全然問題ないですよ」とお答えしました。