Amazonパントリー、ここがちょっと困りもの?
一方で、パントリーにはいくつか気になる欠点もあります。
ひとつは、商品が必ずしも安価とはいえないこと。ディスカウントショップ並みのおトクな価格の商品もあるのですが、なかには「さすがにちょっと高いよな…」という価格で売られているものもあり、あくまで商品次第という印象です。市場の価格をある程度把握したうえで、実店舗に買いに出向く手間なども考慮しつつ判断することをおすすめします。
サービスの特性上、取扱商品がいわゆる定番品に偏っていることも注意したほうがよいでしょう。例えば、ドリンクやカップラーメンなど、目新しい商品が出るたびに買って試すのを趣味にしている人にとっては、品ぞろえが無難すぎてつまらないと感じるかもしれません。定番商品はAmazonパントリー、残りはコンビニといった具合に、自分に合った組み合わせを見つける必要があります。
もうひとつ困りものなのが、リピート注文がしづらいことです。本来であれば、一度注文したセットを記憶しておき、その中から若干の入れ替えをするだけで再注文できるような仕組みがあれば便利なのですが、現状では前回とまったく同じ注文内容であっても、注文履歴からひとつずつクリックして追加していくしかありません。
この再注文も、商品によっては品切れも多く、注文履歴に表示されないこともしばしばです。パントリーは、Amazonで販売されているすべての商品を扱っているわけではなく、定番品に絞られているだけに、もう少し在庫を厚めに持っておいてほしいと思うのは筆者だけではないはずです。
このほか、お急ぎ便が利用できなかったり、離島を中心とした一部地域への配達ができなかったりと、通常のAmazonの買い物では可能なのにパントリーでは不可能な部分もちょくちょくあります。通常のAmazonの買い物との混載ができないことも、気をつけておいたほうがよさそうです。
裏ワザ、「業務用」で検索するとおトクな商品が見つかる!?
と、マイナス点も紹介しましたが、Amazonパントリーはこうした特徴ゆえ、一人暮らしの人や、共働きなどで買い物の時間が取れない人にとってのまとめ買い用途には最適です。何度か使って定番で購入するものを決めておけば、病気になった時なども便利です。
最後に、パントリーを使うにあたってのコツや裏技を紹介して本稿の締めとしましょう。まず基本中の基本といえるのが、「おまとめ割引」など、お得な商品の中から選ぶことです。
これらは複数購入することで割引になるため、ここで定番商品を見つけられれば、あとの注文がぐっと楽になります。うまく使えば、パントリーBoxの手数料も相殺できます。ただし、割安で買うことにこだわって、不要なものまで買いすぎないよう注意しましょう。
もうひとつは、各種ランキングのチェックです。パントリーは基本的にカテゴリー単位で探す構造になっているため、それらを横断して表示してくれるランキングは、未知の商品との出会いに重宝します。個人的には「新着ランキング」にある商品を見たのち、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」をクロスチェックすることで、購入に役立てるようにしています。これ以外には、「ほしい物ランキング」や「売れ筋ランキング」、「人気度ランキング」も見ておくとよいでしょう。
最後に、パントリーでしか見かけない商品をなるべく多めに注文するのもおすすめです。せっかく小口で注文できるわけですから、すでに使い勝手が分かっている日用品や、味を知っている食品は後回しにして、最初のうちはこれまで買ったことがない商品を積極的に購入してみることをおすすめします。
そうした商品のなかから定番となる商品が見つかれば、今後の注文もそれを中心に回していけるからです。「業務用」など、特殊なキーワードで検索すると、そうした品を容易に見つけられます。
このAmazonパントリー、特に今回の新型コロナウイルス禍では、(パントリー自体がパンクしかけていたとはいえ)救われた人は多かったものと思われます。一時的にストップしていたお届け日時指定便も再開されましたので、将来使う機会のためにも、今のうちに一度試して要領をつかんでおいてはいかがでしょうか。