Amazonで日用品や食品を購入するのに便利な仕組みが「Amazonパントリー」です。Amazonの利用者なら、実際に使ったことがなくても、一度はその名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

もっとも、Amazonのなかでも特殊なサービスゆえ、その仕組みをいまいち理解できていない人も多いはず。今回は、そんなAmazonパントリーを使ううえで知っておくべき特徴と、使い方のポイントを紹介します。

  • Amazonパントリー。プライム会員だけでなく、すべてのユーザーが利用できる

    Amazonパントリーの画面。以前はプライム会員専用のサービスでしたが、現在はそうでないユーザーも利用できます

Amazonパントリーとは、「多品種少量」を1梱包で効率的に購入できるシステム

Amazonパントリーは、ひとことで言ってしまえば「多品種少量」を効率よく購入するためのシステムです。

例えば、Amazonで飲料を購入しようとすると、500mlであれば24本セット、2リットルであれば6本セットといった具合に、メーカーの規定梱包単位でしか購入できません。これに対してAmazonパントリーでは、500mlであれば3本、2リットルであれば1本といった具合に、少量から購入することが可能です。

  • 飲料などを規定梱包以下の数で買うことができます

  • なかには、異なる味をセットにした独自のお試しパッケージも

もちろん、たったこれだけでは送料が高くついてしまいますので、このAmazonパントリーでは専用のボックス(パントリーBox)が用意され、その中にさまざまな商品を詰め込んでいく仕組みになっています。パントリーBoxは、1個あたり390円の手数料がかかりますが、なるべく100%に近づくように詰め込んでいけば、それだけお得に購入できる仕組みになっています。

  • Amazonパントリーは、専用ボックスに複数の商品を詰め込んで購入する形になります

  • 「パントリー取扱手数料」として390円が加算されます

Amazonパントリーで誤解されやすいのが、このパントリーBoxの仕組み。商品を詰め込むごとに、現在の割合がパーセンテージで表示され、これが100%に近づくように商品を追加していくわけですが、ギリギリいっぱいまで詰め込まなくてはいけないプレッシャーを感じがちです。

確かに、390円というパントリーBoxの手数料を考えると、100%に近づけたほうがお得で、隙間がなくなって梱包が潰れるのも防げるのですが、不要な品物まで買って割高になっては意味がありません。基準を超えると手数料がゼロになるわけではないので、50%に満たない容積で確定ボタンを押しても問題ありません。

  • パントリーBoxは、左の「52×28×36cm」が基本ですが、実際には埋まったパーセンテージに応じて適切なサイズ(右)で届きます

  • 左が90%オーバー、右が30%強で注文した状態。パントリーBoxの大きさは注文量に応じて調整されますが、さすがに少なすぎる場合は、右側の箱のようにスカスカになる場合もあります

マスクやトイレットペーパーもAmazonの在庫とは別枠

Amazonパントリーは、小口で買えるという特徴以外にもいくつかの特徴があります。ひとつは、単品では購入できない商品が販売されているケースがあることです。

例えば、新型コロナウイルスの関係で欠品が続くマスクは、通常の方法で検索してもほとんどヒットしません。しかし、Amazonパントリーでは複数の商品が検索可能になっており、実は商品もたびたび入荷しています。

  • 通常の検索ではヒットしないマスクなどの商品がパントリー専売で用意されていることも!

トイレットペーパーも同様に、表では在庫がないのにパントリーでは在庫があるといった具合に、優先的に供給されているケースがありました。Amazon側の主導で行われているのか、それともメーカー側がパントリーを優先して納品しているのかは不明ですが、表で買えない商品がパントリーで買える場合があることは知っておいたほうがよいでしょう。

また、前述の「1梱包」が最大14kgまで対応しているのも特徴です。実際には、その重量に到達するまでに容積のパーセンテージを使い切ってしまうことのほうが多いはずですが、車を持っておらず、それだけの重量をまとめて運ぶ手段がない人にとっては心強いサービスといえます。

さらに同じ理由で、かさばって持ち帰りにくい生活用品やペット用品、おむつなどを届けてもらう目的にも適しています。なかなか買い物の時間が取れない人であれば、なおのこと便利でしょう。