無線でも遅延ほぼなし! 『ストV』もストレスなくプレイ
さて、ここからは実際に使ってみての印象です。まず、PS4でゲームをプレイしてみました。先述したとおり、接続に関してはドングルをPS4のUSB端子に接続するだけ。ほかに設定がないのは、かなり使い勝手がいいです。
『ストリートファイターV CE』をプレイしてみました。対戦格闘ゲームは、フレーム単位でのレスポンスが必要なので、映像も音声も遅延があるとプレイに支障が出てしまいます。
ですが、GSP370でプレイした感覚は、有線ヘッドフォンと同じレベル。遅延があるかどうか判別するのも難しく、ゲームに支障が出ることはまったくありませんでした。もちろん、プロ選手やプロ並みのハイアマチュアプレイヤーレベルではどうかわかりませんが、一般プレイヤーレベルではほぼ遅延がない印象です。
PC版の『ストリートファイターV CE』でも試してみましたが、こちらも同様の印象。遅延を感じることなくプレイできました。
音質に関しても、技を出すときのセリフやゲージが溜まったときの効果音などを明瞭に聞き取れるので、ディスプレイで音を聞いてプレイするよりも、多くの情報をしっかりと得られるでしょう。
オンライン会議で普段使っている専用マイクと比較
また、PCでマイクをチェック。筆者はボイスチャットを使うオンラインゲームをやっていないので、「Zoom」や「Google meet」などのオンライン会議でマイクの性能を試してみました。
これまで、オンライン会議では、いつもインナーイヤーのイヤホンと専用のマイクを使用していました。専用のマイクは指向性も良く、音も明瞭なので、スマホのマイクやマイク付きのイヤホンとは格段の聞きやすさです。
そこで、会議中に専用マイクとGSP370のマイクと切り替えながら話をしてみましたが、会議相手からは違いがわからないほどの差しかなかったとご意見をいただきました。
複数人数が話す機会のあるオンライン会議において、声が被ったとしても誰の発言であるか、何をしゃべったのが聞き分けることができるでしょう。
Sennheiser Gaming Suiteで、ノイズゲートの確認もしてみました。ノイズゲートのレベルを上げると、周囲の音が小さくなるのがわかります。ただし、レベルを上げすぎると、肝心の声自体もかき消されてしまう場面があるので、あまり強めにしないほうがよさそうです。
マイクは単一指向性で元々周囲の音を拾いにくいので、相当周囲がうるさくない限り、ノイズゲートは切っておいても問題ないでしょう。
音声強化もしてみましたが、音質が変化するのははっきりとわかります。ウォームは柔らかい印象で、クリアはハッキリとした印象。ただ、強化をしなくても十分明瞭に聞こえるので、好みで味付けする程度と考えてよさそうです。
最後に7.1chサラウンドにトライ。残念ながら7.1chは疑似サラウンドのうえ、PCにしか対応していません。PS4で使用する場合は、ステレオをサラウンドっぽく再生しているわけです。とはいえ、音場のひろがりは感じられるので、映画などの映像作品を観る場合でも効果があるでしょう。そういう点では、ゲーミングだけでなく、映像鑑賞や音楽鑑賞用途としても使えるヘッドセットだと言えます。
総括として、想定価格26,000円であっても「コスパがいいヘッドセット」だと思いました。特に、100時間駆動と遅延をほとんど感じないスペックはかなりの実用的。深夜のゲームプレイやオンライン会議にも役に立ってくれるでしょう。