緊急事態宣言が解除されたとはいえ、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、まだまだ大手を振って外で遊べる状況にないこのごろ。しばらくは巣ごもりの生活が続きそうです。オンライン飲み会やオンラインゲームをする機会が増えた人もいるでしょう。
オンラインで音声のコミュニケーションをとる場合、ヘッドセットがあると便利。この数カ月で急遽ヘッドセットの購入に迫られた人も多いのではないでしょうか。
今回、ゼンハイザーゲーミングの歴史を持つオーディオの新ブランド「EPOS」から7月にリリース予定のワイヤレスヘッドセット「GSP370」をお借りできたので、約3週間にわたり、オンラインでの飲み会や打ち合わせ、インタビュー、そしてゲーム配信など、さまざまなシーンで使ってみました。
285gの柔らかいフィット感が長時間使用でも安心
まずは装着感から。私はオーバーヘッドのヘッドセットの相性が悪いとすぐに耳が熱くなったり、痛くなったりしてしまいます。
しかしGSP370は、4時間を超えるオンライン飲み会で連続装着しても、耳が熱くなったり痛くなったりしませんでした。かといって緩めに装着したわけではありません。しっかりとフィットしていた印象です。また、重さ285gと軽量なため、首に負荷を感じることもありませんでした。
次にPCやPS4との接続です。GSP370は専用のUSBドングルが付属しているので、接続機器ごとに難しいペアリング操作が必要ありません。PCやPS4にドングルを差し込んで、機器とGSP370の電源を入れるだけで簡単に接続できます。
その一方で、ワイヤレス接続はこのドングルによる接続のみ(有線接続にも対応していません)。いわゆるBluetooth接続はできないので、ドングルが使えないスマホやタブレット、ミュージックプレーヤーなどでは基本的に使用できません。GSP370はそもそもゲーミングヘッドセットなので、音楽や動画など視聴などを含めた汎用性は追及していないのでしょう。
上位モデルの「GSP670」はBluetoothにも対応していますが、重さは349gで、価格も高くなります(掲載時点で、ヨドバシ.comでは32,450円の10%ポイント還元でした)。さらにGSP670の駆動時間は約20時間と、GSP370の100時間と比べてだいぶ短め。コンシューマゲーム機やPCでのゲームプレイなら、GSP370のほうがオススメです。
しかも、専用ドングルは、低遅延のワイヤレス通信を実現させているので、音ズレがあるとプレイしにくいゲームタイトルでも安心して使えます。
充電を忘れるほど頼もしい「最長100時間駆動」
GSP370の魅力のひとつに、「最長100時間駆動」が挙げられます。実際に使ってみると、まさに充電いらず。使い始めたばかりのころは、こまめに「1度使ったら充電」をしていましたが、そのうちだんだん充電しなくなりました。直近1週間は充電した覚えすらありません。これだけバッテリーが長持ちする「充電いらず」だと、かえって充電することを忘れてしまいそうなくらいです。
もちろん無限に使えるわけではないので、毎週月曜日に充電するなど、自分でルールを決めておかないと、いざというときに充電が切れてしまうこともあるかもしれません。
PCで使用する場合は、専用ソフトの「Sennheiser Gaming Suite」を使うと、バッテリー残量を確認できるので、充電時期を視認できます。
「Sennheiser Gaming Suite」は、GSP370のヘッドフォン、マイク、設定などを行えるソフト。Sennheiserのヘッドフォンの項目では、「ESPORTS」や「MUSIC」、「MOVIE」などの項目から、どの周波数帯を強化して再生するかがプリセットされています。また、サラウンドはステレオと7.1chを切り替えられます。
マイクの項目では、音声強化機能により、「オフ」「ウォーム」「クリア」から音質を変更できます。ゲーム中のチャットであったり、ゲーム配信のコメント録りであったり、用途に合わせて聞きやすい音質に変更します。マイクオプションでは、ノイズをカットするノイズゲート機能もあります。
そのほか、設定では、GSP370の現在のバージョン情報が表示されるので、最新のファームウェアとバージョンが違う場合は、アップデートしておきましょう。その場合は、GSP370の電源を切り、USBケーブルでPCと接続する必要があります。ドングルのファームウェアとバージョンの確認とアップデートも同様に行えます。
PS4のみで使っているユーザーは、アップデートやマイク、ヘッドセットの設定などを行えないのがやや残念。PS4でも対応してくれるとより使いやすくなるのではないでしょうか。