何から何まで大きく変化した2020年上半期は、「リモートワーク」「オンライン○○」のキーワードとともに、いろいろな事情から「まとまったお金」を手にした多くの人が、このタイミングで、新しいPCを購入しようとしている。

この短期集中連載では、“もうすぐ手に入る(んですよね? 本当?)まとまったお金”で購入できる税込み10万円前後のノートPCの中から、コストパフォーマンスが高く、それでいて、見目麗しく仕事で十分使える処理能力を持つノートPCを紹介していく。今回は、「ThinkPad」とともに、ベテランのノートPCユーザーがある意味「郷愁」を感じるあの伝統あるブランドのPCだ。

ねらい目は第8世代Core i5を搭載したスタンダードノートPC

そのブランドとは「dynabook」。プラズマディスプレイを搭載した高性能ラップトップPC「T-3100」「J-3100」シリーズで高い評価を得ていた東芝が、1989年(なんとそれは平成元年)に投入した重さ2.7キロ、価格19万8,000円のノートPCは当時、多くのモバイルコンピューティングに関心の高いユーザーに大きな衝撃を与えた。登場当時は「DynaBook」という表記で「東芝の時代からノートPCといったらDynaBook」と、ベテランのノートPCユーザーから長らく支持されてきたブランドも、それから30年が過ぎ、DynaBookからdynabookに代わり、メーカーも東芝からDynabookに代わり、製品ラインアップも「斬新的なとがったモデル」から「ビジネスユーザーを重視した堅実で高性能、それでいて、購入しやすい控えめな価格」なモデルを強化している。

前身の東芝時代から30年間にわたってノートPCに注力してきたDynabookだけあって、ノートPCのラインアップは多岐にわたる。個人ユーザー向けでは、大画面ディスプレイ搭載モデルの「T」「X」「C」各シリーズに、モバイル利用を重視した「Z」「G」「S」各シリーズ、2-in-1PCの「K」シリーズをそろえる他、法人向けは15.6型ディスプレイ搭載モデル「B」シリーズと、モバイル利用重視の「G」「S」「U」「P」「R」各シリーズを、そして、「ビジネス2-in-1」を用意する。

今回「あの“まとまったお金”で買えるPC選」として取り上げるのは、このラインアップから、モバイル利用を重視しつつ“第8世代”Coreプロセッサー(Kaby Lake Refresh)を搭載してコストパフォーマンスが高い「dynabook S」シリーズのWebオリジナルモデル「dynabook SZ73」だ。dynabook SZ73は2020年春モデルでも新製品「dynabook SZ73/P」を投入しているが、DynabookのWeb直販サイト「Dynabook Direct」では、2019年冬モデルの「dynabook SZ73/L」と2019年秋モデル「dynabook SZ73/N」も購入できる(dynabook SZ73/Nで購入できるのは1構成のみ)。

  • Dynabookのラインアップでは「スタンダードモバイルノート」の位置づけにあるdynabook SZ73/P

    Dynabookのラインアップでは「スタンダードモバイルノート」の位置づけにあるdynabook SZ73/P

2020年春モデルで登場した最新のdynabook SZ73/Pは、搭載するCPU、システムメモリ容量、ストレージ容量、Microsoft Office Home & Business 2019の有無などが異なる8パターン構成をDynabook Directでそろえている。OSは全ての構成で64ビット版 Windows 10 Proを導入する。最上位構成ではCPUにCore i7-8550Uを搭載して、システムメモリの容量が16GB、SSD容量が512GB、Microsoft Office Home & Business 2019が付属してDynabook Direct税込み価格が21万6,700円、最廉価構成では、CPUにCore i3-7020Uを搭載して、システムメモリの容量が8GB、SSD容量が128GB、Microsoft Office Home & Business 2019なしでDynabook Direct税込み価格が13万3,100円となる。

なお、2019年冬モデルでは、6月上旬時点でDynabook Directから購入できる最上位構成がCPUにCore i7-8550Uを搭載して、システムメモリの容量が16GB、SSD容量が512GB、Microsoft Office Home & Business 2019付属、OSに64ビット版 Windows 10 Homeを導入してDynabook Direct税込み価格が20万5700円、最廉価構成がCPUにCore i3-7020Uを搭載して、システムメモリの容量が4GB、SSD容量が128GB、ディスプレイ解像度が1366×768ドット、Microsoft Office Home & Business 2019なし、OSに64ビット版 Windows 10 Homeを導入してDynabook Direct税込み価格が10万4,500円となる。

ただし、どちらのモデルでもDynabook Directの会員(COCORO MEMBERS)だけに適用される割引を利用すれば、場合によって約半額まで値引きになることがある。例えば、6月10日から6月24日限定の会員割引を適用すると、2020年春モデルのdynabook SZ73/PでもCPUにCore i5-8250Uを搭載し、システムメモリが8GB、ストレージが256GB、Officeなしの構成で税込み9万7,680円で収まる(Dynabook Direct価格では税込みで15万5,100円)。

  • 2019年冬モデルのdynabook SZ73まではボディカラーにブラック、デニムブルー、モデナレッドをそろえていたが、2020年春モデルではブラックのみとなった

というわけで、この記事では、Dynabook Directの税込み価格で15万5,100円なれど、もしかすると会員割引で10万円に近いところまで安くなる「かもしれない」、CPUがCore i5-8250Uでシステムメモリ容量が8GB、ストレージ容量が256GB、ディスプレイ解像度が1920×1080ドット、そして、Microsoft Office Home & Business 2019は付属しない構成(W6SZ73RPBC)をお勧めしてみたい。