――共演者の方の印象も伺えれば。死神・十蘭役の安井さんとは初共演で相棒役となりました。

安井くんはとてもしゃべりやすいタイプで、顔を合わせた瞬間から安心しました。撮影に入るまでに結構フランクな話もできていたので、一緒にいる相棒として、何の不安もありませんでした。お芝居の面でも、十蘭が人形になっているシーンがあったんですが、ずっと現場にいて声を出してくれていました。画面上には安井くん本人が映っていない瞬間もあるんですけど、僕は常に一緒にいたという感覚です。あとは、“十蘭人形”が現場で人気過ぎて、「僕のこともちゃんと見てよ」と嫉妬していました(笑)。

――安井さんがメンバーとなっている7ORDERは現在舞台でも活躍されていますが、そういう話題も出たりしましたか?

撮影中も安井くんが他のメンバーのお話をしていて、お芝居の方面でも力を入れるグループになるのかなと思いました。今後いろんな作品で皆さんを観れるのではないかと思って、僕も楽しみです。

――侠客のリーダー・庄司新之助役の崎山つばささんとはもう何回も共演されていると思いますが、新たな発見などはありましたか?

共演回数は多いんですが、いつも新鮮なんですよ。ここ最近は1年に1度共演するという感覚で、毎回1年間の成長をすごく感じます。しっかりしているから、年齢的に近いように思ってしまう瞬間もあるけど、まだまだ若いから伸びしろがあるんだなと実感します。

――8月には東京ドーム(「刀剣乱舞-ONLINE-」五周年記念 「刀剣乱舞 大演練」)でも一緒のステージに立つことになりますね。

せっかく一緒にできる機会ですから、たくさん同じシーンで絡めたら嬉しいなと思ってます。

■ホッカイロを配りがち?

――ヒロイン・お藤を演じた乃木坂46の鈴木絢音さんは今回が映画初出演でしたが、どのような印象でしたか?

常に自然体ですね。普段から自然体なんですけど、その状態のまま、お芝居に入った瞬間にテンションが一つ二つ上がるところが見えて。現場でも、監督とよく話されていたのを見かけましたし、完成作を見ても、クセになるキャラクターだなと思いました。

――高田聖子さんも初共演でしょうか? 舞台『髑髏城の七人 Season月』では別々のチームで出演されていて。

観劇に行った時に挨拶はしていたんですけど、お芝居を一緒にやるのは初でしたね。長い期間『月髑髏』の稽古をやっていたので、同じ舞台に出ている感覚ではあったんですが、念願の共演で(笑)。今回は冒頭から絡ませていただいたので、楽しかったです。

――改めて撮影中を思い返して、何か現場で流行っていたことや印象深かったことはありますか?

結構寒い時期に撮影していたので、どこにホッカイロを貼ればあったかいか、みんな研究してました。京都の撮影所の方々にとっては毎年のことなので、「お腹の下あたりに貼るといいよ」と教えていただいたり、とても詳しかったです。最初にお腹にホッカイロを貼っておくことによって、トイレに行く回数が減るらしくて。そんなコツがあるんですね。

――鈴木さんもホッカイロを配っていたというエピソードを聞いたのですが、『映画 刀剣乱舞』の舞台挨拶取材でもホッカイロを配っていたことが話題になっていた覚えがあります。

ホッカイロ、配りがちですね(笑)。寒さに怯えてるんです(笑)。

――それでは、最後に公開を楽しみに待ってる方へのメッセージをいただければ。

楽しみにいていただいた方にとっては、公開が少し延期となってしまいましたが、しっかりと「ムビ×ステ」の第2弾を撮ってきましたので、ぜひ見ていただきたいです。この映画でしか見られない世界が広がっています。アクションも時代劇も存分に楽しんでください。

■鈴木拡樹
1985年6月4日生まれ、大阪府出身。2007年、テレビドラマ『風魔の小次郎』で俳優デビューし、2008年、『最遊記歌劇伝 -Go to the West-』で初主演を果たす。以来舞台『弱虫ペダル』(12~)シリーズ、舞台『刀剣乱舞』(16~)シリーズなどで活躍し、2.5次元界を牽引。近年は舞台『髑髏城の七人 Season月 下弦の月』(17~18)、『No.9 ー不滅の旋律ー』(18~19)、『どろろ』(19年)、ドラマ『虫籠の錠前』『カフカの東京絶望日記』(19年)、『映画 刀剣乱舞』(19年)、映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』(20年)などに出演する。