ファンクションキーに4キーずつのすき間ができて操作性向上
キーボード自体は、現世代のThinkPad X1 CarbonなどThinkPadシリーズに搭載されているものとほぼ同等だ。キーの間隔が開いたアイソレーション仕様となっている点や、シザー・リフト・キー・メカニズムの採用といった点は従来モデル同様だ。今回試用したのは日本語キー配列モデルだが、英語キー配列のモデルが用意される点も従来と変わらない。
主要キーのキーピッチは約19.05mm、キーストロークは1.8mmを確保。従来モデルではキーストロークが約2mmだったため、わずかながらストロークが浅くなってはいるが、新旧モデルでタイピングを比べても、その違いは感じなかった。また、キーを押し込んだときの堅さ、クリック感、タイピング時のキー操作音の静かさなども、従来モデルからほとんど変わっていないという印象だ。
細かく見ると、従来モデルから変更が加えられている部分もいくつかある。
まず、従来モデルでは外装とキーボードユニットがセパレートとなっていて、キーボード周囲に外装部分との間に段差があった。TPKB2は一体構造となり、キーボード周囲の段差がなくなっている。側面やパームレストからキーボード面までシームレスになめらかな形状となったことで、すっきりとした印象だ。
ファンクションキーにて、4キーごと(F1~F4、F5~F8、F9~F12)にすき間が設けられた点もポイント。従来モデルはファンクションキーが一直線で、ノートPCもこのタイプが大半だ。一方、デスクトップPC用の外付けキーボードは通常、ファンクションキーが4個ごとに分かれて配置されるのが基本。日本語入力時にはファンクションキーを多用するユーザーは多く、誤入力を防ぐという意味でも、この変更は大いに歓迎できる。
また、カーソルキーの「↑」キーの左右に「PgUp」と「PgDn」ボタンがあるのは従来同様だが、それぞれ下のキーとの間にも間隔を設けた。これによって、PgUp・PgDnキーの縦の長さがやや狭くなっているものの、カーソルキー操作時に指がPgUp・PgDnに触れにくくなり、誤操作が減ったように感じる。
ところで、ファンクションキー列は標準でボリュームや輝度調節などの機能が割り当てられており、ファンクションキーはFnキーとの併用だ。これは従来モデルと同様で、標準動作をファンクションキーにしたいときは、Fn+Escキーで切り替えられる。
従来はどちらのモードなのか即座にわからなかったが、TPKB2ではEscキーにLEDが用意され、ファンクションキーモードに切り替えるとLEDが光る。現在のモードが一目でわかるようになった。同様に、Caps LockキーにもLEDが用意され、Caps LockをオンにするとLEDが光る。こういった改善もうれしい進化だ。