今回のセミナーの締めくくりとして、相馬氏は3つのポイントを挙げた。
まず、「情報やデータなどは例えばクラウドに置いておくと、場所が変わった時もアクセス先は変わりません。このことが1つのポイントなのではないでしょうか。紙が中心だと、どうしてもできないんだなと感じました」と、クラウドのメリットを語る。
2つめのポイントとして、「『なんでこれやってるんだっけ?』という意識が大切だと思います。目的を持って考えることが大事で、オンラインはあくまでも手段の選択でしかないと思います」と、目的の明確化を強調する。
3つめとしては、「オンラインで何かをやる場合は、オープンな場所や方法により、意思決定に関わる部分のスピード感や実施のスピードが速くなるのかな、と思いました」と、オープン化の重要性を説いた。
オンライン化では、セキュリティ面も気になるところだ。
これに関して、人事の高木氏は「プライバシーに関することはすべて非公開の掲示板が別にあり、そちらでやっています」と、使い分けている状況を説明した。
前職では「人事はクローズド」という意識があったという高木氏は、「プライバシーを含まない情報は、オープンにした方が迅速に動けると実感できました」と語り、先入観からの脱却を促した。
綱嶋氏は、「紙で情報管理していると、紛失した時などにセキュリティ的に非常にまずいかなと思います。クラウド上で安全に管理することが非常に大事」と、セキュリティ面でもクラウドが有利だと語る。
オープンとクローズの使い分けは、「例えばエントリーシートのアプリケーションはアクセス権を設定していて、面接官と人事しか見られないようになっています。それ以外の、採用の進め方などの意見については全社的に募集して、オープンにやっています」(綱嶋氏)と、情報の性質による適切な対応を説明した。