理由3 キーとタッチパッドの質感が気持ちいい

テレワークでは出社時よりも、PCに向き合う時間が長くなりがちです。仕事とプライベートの線引きが難しく、労働時間そのものがつい長くなりがちなのに加え、ミーティングや同僚との会話、書類の受け渡しなど、これまでならPCを離れてやっていた仕事も、PCを通してやらざるを得ないからです。長い時間向き合うからこそ、これまで以上に仕事道具としての使い心地のよさにはこだわりたいところ。

どんなによいデザインや機能を備えたスーツでも、肌さわりや着心地が悪いと毎日着る気にはなれないのと同じです。筆者は「Surface Laptop 3」を使うようになって、これまではあまり意識していなかった触感や、指のすべり、トルクなどの感覚が、使い心地を左右するのだと改めて気づかされました。

  • メタルのパームレストを採用し、約19mmと十分なキーピッチを備えています。一方で矢印キーは小さめ

たとえばキータッチ。「Surface Laptop 3」のキーボードは約19mmと十分なキーピッチを持つ一方で、キーストロークはやや浅めになっています。タイピングのしやすさにはもちろん好みもありますが、筆者にはこの浅さが合っているのか、長時間入力も疲れません。これもごく私的な感想ですが、以前に比べてタイプミスが少なくなったような気さえします。またガラスを採用したタッチパッドにも十分な広さがあり、指先がなめらかに滑るおかげで、画面の端から端までカーソルをラクに動かせます。

  • タッチパッドには指のすべり具合がちょうどいい、ガラス素材が採用されています

もうひとつ「心地よさ」を醸成する要素となっているのが、ヒンジのトルク(ディスプレイ開閉時の負荷)です。使い始めたばかりの頃は「ちょっと重いのではないか」と思っていましたが、使い慣れてくるとこの重さが「さぁ仕事に向かうぞ」という気持ちの切り替えスイッチというか、アクセントになることに気づきました。「Surface Laptop 3」はタッチディスプレイを搭載していますが、この強度のあるトルクのおかげで画面に触れた際に不用意にディスプレイが倒れないようになっています。

ラップトップPCにタッチディスプレイが必要かどうかについては、賛否あると思いますが、ひとつ言えるのは一度タッチ操作が可能なPCを使い始めると、もう元には戻れないということ。

たとえばテレワークのありがちシーンでいえば、ビデオ会議中に画面を共有していて、画面の1カ所を拡大して見せたいといったとき。マウスだとまず画面共有しているソフト上で拡大・縮小のメニューを選んでから、バーを動かすなどの操作が必要ですが、タッチ操作ができれば画面上でピンチ(指を開閉する)するだけでパパッと拡大・縮小ができます。

理由4 明るく映るビデオ会議向きのカメラ

ビデオ会議ではまた、「Surface Laptop 3」に採用されているカメラとサウンド性能も、大きくモノを言います。

ディスプレイ上部のカメラは「720P HD」と解像度はそこそこですが、F値2.0と明るく、特に照明を工夫しなくてもビデオ会議に自分の顔が明るく映ります。他のPCのフロントカメラのスペックにはF値が記載されていないことがほとんどなので、これはあくまで筆者の感覚ですが、「Surface Laptop 3」のフロントカメラは、他のPCに比べてもかなり明るいのではないかと思います。実際にほかの人から「何か照明を使っているのか」と聞かれることもあるくらいです。

  • フロントカメラは明るく、肌の色艶も良く映ります(向かって右上が筆者)。ビデオ会議に参加した複数の人からそう指摘されたので、思い込みだけではないはず

またマイクはデュアルマイクで、ノイズによる雑音を軽減してくれるため、声がクリアに聞こえるようです。ビデオ会議中の音声は自分では確認できないのでこれもあくまで人からの評価ですが、今まで「声が聞こえにくい」と言われたことは一度もありません。またDolby Audio対応のスピーカーも、このスリムな筐体からは想像できないくらいよく響くので、相手の声もしっかり聞き取れます。スピーカーはビデオ会議だけでなく、息抜きに音楽を聴いたり、YouTubeを見たりする際にもその実力を発揮してくれます。

理由5 夜のリモート飲みまで使える駆動時間

バッテリー駆動時間も、最大11.5時間と余裕です。1日のほとんどをACアダプターにつなぐことなく使っていますが、さすがに長時間のリモート飲み会などの際には、電源が持たなくなることもあります。

そんなときのために、リビングには汎用のコンパクトなUSB Type-C ACアダプターが置いてあるのですが、「Surface Laptop 3」はUSB PD対応なので、もちろんこのアダプターで問題なく充電できています。

朝ディスプレイを開いてから夜のリモート飲み会まで、まる1日向き合っているのに、「ノイズレス」で手になじみ、ビデオ会議にも向いていて、しかもバッテリーも長持ちなので、ストレスなくずっと触っていられる。極めて私的な感想ですが「Surface Laptop 3」はそんなPCであり、以上がテレワークにおすすめする理由です。

  • 外部端子の位置が近いので、USBに直接挿すタイプのSDカードリーダーなどはやや使いづらいです

  • USB PD対応の汎用ACアダプターが利用できるので、持ち歩く場合も荷物を小さくできます

これでLTEに対応していたらもう本当に言うことは何もないのですが、Wi-Fi 6にはしっかり対応しているものの、LTEは非対応となっているのが唯一の不満点。しかしこの不満点は、より持ち運びに適した新発売の「Surface Go 2」のLTEモデルが満たしてくれています。

コロナショックを乗り越え、また自由に取材ができるようになったら、同じくノイズレスかつ前モデルよりもパワフルになった「Surface Go 2」を、取材用のサブとして導入しようかと考えているところです。