筆者はフリーランスなので自宅に働くための環境が整っていますが、コロナ禍で急遽在宅勤務を命じられ、走りながら環境を整えざるを得なかった方はいろいろな苦労をされたことと思います。
たとえば友人の会社ではこれを機にBYOD(私物デバイスの業務利用)が許可されたのですが、自宅にあったPCでは業務ソフトやビデオ会議ツールが思うように動かず、結局買い換えることにしたそうです。何を選ぶべきか相談を受けたので「Surface Laptop 3」を薦めました。筆者自身も愛用しているこのPCには、テレワークに求められるさまざまな条件が備わっていると思ったからです。
「Surface Laptop 3」はそのデザインや機能も含めて、今や筆者にとって長年使い込んだペンのように「手になじむ」存在。そしてテレワークではこの「手になじむ」ことがとても重要だと思うのです。ごく私的な感想も含めて、筆者がテレワークに「Surface Laptop 3」がおすすめだと思う、5つの理由を紹介します。
理由1 「ノイズレス」で作業に集中できる
「Surface Laptop 3」は、マイクソフトが手がけるPC「Surface」シリーズのラップトップです。つい最近もコンパクトモデルの「Surface Go 2」やキーボードと切り離せるラップトップ「Surface Book 3」がリリースされましたが、「Surface」シリーズには、この「Surface Laptop 3」や「Surface Go 2」、「Surface Book 3」のほかに、キーボードカバーと組み合わせて使う「Surface Pro 7」、機動力に優れた「Surface Pro X」、デスクトップの「Surface Studio 2」などのラインナップがあります。
「Surface」シリーズは、PCとしてもタブレットとしても使える2in1からスタートしました。デスクトップの「Surface Studio 2」を除いて、そのほとんどはディスプレイとキーボードが切り離せ、タブレットとしても使えるようになっています。
「Surface Laptop 3」はその中で唯一ディスプレイが切り離せない、一般的なノートPCに近い筐体を採用しています。しかしそのデザインには「Surface」シリーズに共通のコンセプトが貫かれています。それは「ノイズレス」であるということ。筆者が「Surface Laptop 3」がテレワークに向いていると考える、大きな理由のひとつはこのデザインにあります。
たとえば「Surface Laptop 3」には、目につくところに「文字」がありません。天板にロゴこそあるものの、ブランド名である「Surface」の文字もなければ、メーカー名の「Microsoft」の文字も背面に小さくプリントされているだけ。パームレストにペタペタ貼られているシール類がないのはもちろんですが、ディスプレイに向かったときにキーボード以外の文字が、一切目に入らないようになっているのです。ちなみに2-in-1の「Surface Pro 7」や「Surface Pro X」、「Surface Go 2」では「Microsoft」の文字さえ、背面のスタンドの内側に隠されています。
「Surface Laptop 3」で目に入らないのは文字だけではありません。ヒンジも見えないデザインになっています。またキーボードもタッチパッドもパームレストと同系色で、キーボードの文字は白。ほかに色は何もありません。ちなみにこれまで「Surface Laptop」シリーズでは、パームレスト部分にスウェードのような肌触りの素材「アルカンターラ」が採用してきましたが、「Surface Laptop 3」のブラックとサンドストーンのカラーは、メタルのパームレストを採用しています。
筆者はサンドストーンを愛用していますが、ソフトなタッチのアルカンターラに対して、メタルにはより静謐な雰囲気があり、大変気に入っています。なお電源ボタンはキーボードの枠内に配置されていて、キーボードのバックライト以外はLEDランプなどもありません。文字とかロゴとか色とか突起とか光とか、そういった余計なもの=ノイズが一切視界に入らないようになっているのです。
「ノイズレス」であることは見た目がすっきりしていて美しいとか格好いいとか、カフェで様になるというだけではなく、作業効率を高める意味でもとても重要です。余計なものが視界に入らないということは、その分だけ目の前のディスプレイに集中できるということだからです。よく「仕事のできる人の机の上にはモノがない」といった話を聞きますが、まさにそれと同じ。ノイズがないから、自然に作業に集中できるのです。
理由2 スマホ感覚でスリープ/復帰が可能
先ほどからノイズ、ノイズと言っていますが、実は筆者はこれまで他のノートPCに対して「ノイズが多い」と思ったことはありません。ロゴとか文字とかシールとかそんなこと、気にも留めたことがなかったというのが正直なところです。
ただ、それでも今使っている「Surface Laptop 3」の、ディスプレイを開いてスッと作業に入れるこの感じは、これまでのPCとはちょっと違うと感じています。「ノイズレス」なデザインだけでなく、この機動力の高さにはもちろんPC自体の起動の速さや、「Windows Hello」による顔認証のスピードも大きく寄与しています。「Surface」シリーズではディスプレイを閉じれば即スリープ、開けば瞬時に起動&顔認証が行われてすぐに使い始めることができるなど、スマホ感覚のオン、オフが可能になっています。「さあ、やるか」とディスプレイを開いたら、すぐに作業に取りかかれるのです。
仕事をする環境が整った会社と違って、自宅で作業に集中できる環境を作るのはそう簡単ではありません。だからこそディスプレイを開くやいなや、気が削がれる隙なくさっと仕事に取りかかれる「Surface Laptop 3」はとてもテレワーク向きだと思うのです。
なお筆者の「Surface Laptop 3」は、第10世代のIntel Coreプロセッサ、Core i7-1065G7を搭載。マイクロソフトのオンランストアではほかに、Core i5-1035G7も選択可能となっていますが、筆者のSurfaceはCore i7-1065G7、メモリー16GB、ストレージ256GBという構成で、必要十分なパワーを備えています。パワー不足で作業が中断したり、動作にストレスを感じることがまったくないのは大前提です。
筆者が愛用しているのはディスプレイが13.5インチのモデルですが、「Surface Laptop 3」にはプロセッサにAMD Ryzen Microsoft Surface Editionを搭載した15インチのモデルもあります。
マイクロソフトによれば、この15インチモデルは日本のビジネスユーザーの強い要望を受けて開発されたものとのこと。13.5インチはフットプリントが308mm×223mm×14.5mm、重さ1,265gと持ち歩くのにもちょうど良く、自宅のあらゆる場所はもちろん、今後働き方が大きく変化していく中で、カフェとかコワーキングスペースなどの場所で使うのにもベストなサイズです。
一方15インチは外に持ち歩くにはちょっっと大きいですが、その分ディスプレイが見やすいので、より在宅ワーク向きと言えるかもしれません。ただし両者の解像度は13.5インチが2,256×1,504ドット、15インチが2,496×1,664ドットで、13.5インチでも表示量が大きく変わるわけではありません。