■持ち帰り餃子の人気ランキング総評
調査の結果、持ち帰り餃子チェーンの中で最も多くの支持を集めたのは、42.7%の票を得た「餃子の王将」。以下、2位「大阪王将」(11.5%)、3位「リンガーハット」(8.8%)、4位「ホワイト餃子」(5.8%)、5位「ぎょうざの満州」(4.7%)と続き、ここまでがトップ5となる。
「餃子の王将」(運営:王将フードサービス)と「大阪王将」(運営:イートアンド)は、もともとのルーツは共通しているが現在は全く別のチェーンであり、業務上の関係は存在しない。名称の共通性もあり、日本の餃子界を代表する2大チェーンが1・2位を占める結果となった。
そのチェーン店が好きな理由や好きなメニューなどを聞いた。チェーン毎の違いはあまり見られず、「安い」「美味しい」「メニューが豊富」「近くにある」などが共通したコメントとして寄せられている。特に「近くにある」ことを重視している人は多く、これは餃子に限らずファストフード全体に共通する感覚だ。わざわざ遠くの店舗に足を延ばすと言うよりは、最寄駅や帰宅途中にある店舗に立ち寄るというのはテイクアウトのお店であれば当然の導線と言える。
ここで、上位のチェーン店の店舗数を確認してみよう。本原稿の執筆時点の情報では、「餃子の王将」が730店舗前後(直営店・FC店含む。以下同じ)。「大阪王将」は500店舗弱。「リンガーハット」は700店舗以上。「ホワイト餃子」は27店舗で、「ぎょうざの満州」は90店舗となる。店舗数から言えば「餃子の王将」と「大阪王将」の強さは、まずは納得といったところだろうか。
店舗数で「餃子の王将」にほぼ並ぶのは「リンガーハット」だが、そもそも同チェーンは長崎ちゃんぽんの専門店として知られており、餃子のイメージはさほど強くはない。アンケートでも「餃子は頼まないが……」といった声もあり、むしろ3位に入ったことは大健闘かもしれない。国産素材を使用していることや、野菜が摂れることを指摘する声もあった。
4位の「ホワイト餃子」はルックスからして独特の、その一風変わった餃子を高く評価する声が目立った。この「ホワイト餃子」と5位「ぎょうざの満州」はチェーンとは言いながら店舗数はそれほど多くはなく、それぞれの創業地である千葉県・埼玉県でより親しまれている面がある。その意味では上位のランクインしたことは、"餃子のお店"としての大きな存在感を示したと言えるかもしれない。
今回は、全体の4割以上の人が選んだ「餃子の王将」の一人勝ちとなり、2位以下を大きく引き離した。ただ全体を通して、「ここでしか食べたことがない」「持ち帰りをしたことがない」というコメントもあり、持ち帰り餃子チェーンへの評価というよりも、中華料理店も含んだ、自身の好きな「餃子の美味しいお店」を選んだ人が多い印象だ。いずれにせよ、日本における現在の人気の餃子店の分布を反映した調査結果となったようだ。
調査時期: 2020年3月17日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 513人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません