モバイルSuicaと併用できるスマホはまだ少ない
モバイルPASMOを使う上で注意したいのは、「モバイルSuicaと併用できるのは一部の機種のみ」ということ。4月19日時点では、モバイルSuicaとモバイルPASMOが使えるのは以下の7機種に限られています。
- Xperia 1
- Xperia 5
- Xperia 8
- Pixel 4
- Pixel 4 XL
- Android One S6
- AQUOS R 5G(NTTドコモ版・au版)
AQUOS R 5Gのソフトバンク版については、執筆時点ではモバイルSuicaのみの対応となり、モバイルPASMOは利用できませんが、今後両方に対応する予定とアナウンスされています。
上記以外の機種では、すでにモバイルSuicaを登録・利用している場合はモバイルPASMOを追加登録できないので、モバイルPASMOを使うにはあらかじめモバイルSuicaを退会・削除する必要があります。
既存の多くのスマホで、モバイルPASMOとモバイルSuicaを同時に利用できない理由は明らかにされていませんが、おそらく「おサイフケータイ」(FeliCa)用のICチップの記録容量が関係していると思われます。今後発売されるおサイフケータイ対応機種では、モバイルSuica/PASMOを併用できる機種が増えることが見込まれます。
モバイルSuicaとモバイルPASMOの切り替え方
モバイルSuicaとモバイルPASMOを併用できる機種では、おサイフケータイアプリからどちらを優先的に使うかを切り替えられます。おサイフケータイアプリ上で「メインカード」として表示されているカードが、交通系IC支払いで使われることになります。
モバイルSuicaとモバイルPASMOを切り替えられるのはおサイフケータイアプリのみ。たとえば、モバイルPASMOアプリの画面を表示したままタッチしても、メインカードにモバイルSuicaが登録されていればそちらで支払われるので、注意が必要です。
頻繁にメインカードを切り替えて使うのはあまり想定されていない作りになっているため、メインの交通系ICをどちらかに決めて「モバイルSuicaからモバイルPASMOに移行したいけれど、まだSuicaの残高や定期券が残っている」というときに、とりあえず共存させておくといった使い方が無難でしょう。
機種変更はおサイフケータイアプリで行う
機種変更時のデータと残高の移行手続きは、モバイルSuicaよりも手軽な作りになっています。おサイフケータイアプリからの手続きでデータをクラウドサーバーに預けて、新しいスマホで受け取ります。
このデータ移行の手続きでは、Androidスマートフォンに登録しているGoogleアカウントを活用します。あらかじめGoogleアカウントをおサイフケータイアプリに紐付けておけば、手続きはバックアップボタンを押すだけ。新しいスマホで残高を引き継ぐときも、ワンプッシュで残高移行ができます。