ちょっと高級志向に!?
新型の価格はハイブリッド仕様が199万7,600円~253万6,600円、ガソリン仕様が155万7,600円~218万6,800円となる。ラインアップが変更となったこともあり、全体的に少し価格が上がった。
エントリーモデルを例に挙げると、従来型はハイブリッドのベースグレードが173万1,400円、ガソリン仕様の「13G・F」が145万5,300円だった。装備面での進化もあるため、一概に高いとはいえないものの、従来型と同じような予算で新型の購入を考えた場合は、少し足が出るかもしれない。また、新型でホンダがこだわったポイントの1つであるカラーバリエーションもオプション色が多く、その値段も3万3,000円~10万4,500円と幅広い。ただ、フィットで色の価格が10万円越えというのには、ちょっと驚かされた。
最新型は初代への原点回帰?
今回、新型フィットに触れてみて頭に浮かんだのは、先代フィットのことでも、ライバル車のことでもなく、原点である初代フィットのことだった。
2001年にデビューした初代フィットは、ホンダがスモールカーの新たなベンチマークを目指して開発したクルマだ。小さなボディを最大限活用する同社のMM(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想を徹底的に追及するという基本的な考え方や構造は、歴代モデルが受け継いできたフィットの大きな特徴である。ただ、2代目、3代目と進化する中で、基本性能こそ向上していったものの、フィットらしさは定型化してしまい、いわゆるホンダらしい驚きは薄れてしまったようにも感じていた。
そんな中、新型フィットは初代のように大胆な提案を行うことで、新しさを感じさせる存在へと再び生まれ変わった。おそらくホンダは新型の開発にあたり、フィットのあるべき姿を見つめ直したのだろう。
外見、性能、機能など、見るべきポイントの多い今回の新型フィット。では、その走りや使い勝手からは、実際にホンダらしい驚きを感じることができるのだろうか。次回は試乗レポートをお届けしたい。