カシオ2020年春夏・時計新製品発表会のテーマは「次なる進化、新たな挑戦。」――これを「革新のCMFデザインと、独創のテクノロジーをひとつに。」との言葉が補う。既存のモデルやカテゴリーへの「より先進的付加価値」と、カシオとしての「未踏の領域への回答」といえる新製品の数々。そのレポートは、恒例のG-SHOCKからスタート。

今回の展示会でメインストリームのひとつとなっていた「G-SQUAD」や「G-LIDE」などの「スポーツモデル編」と、CMF(Color・Material・Finish / 色・素材・仕上げ)デザインが見どころの「ニューカラー編」に分けてお届けする。

掲載した写真はすべてクリックで拡大表示。価格は税込み、発売月はすべて予定。今回は特に、新型コロナウイルス感染症の影響で発売日に関して変更が生じる場合があることをご了承いただきたい。

心拍計を含む5つのセンサー+GPS+モバイルリンク! 大注目のG-SQUAD「GBD-H1000」

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オートスタートする歩数計が人気のG-SHOCK「G-SQUAD」に注目の新モデル「GBD-H1000」が登場。従来の3軸加速センサーに加え、光学式心拍センサーとトリプルセンサー(方位、高度/気圧、温度センサー)、そしてGPS(GLONASSとみちびきにも対応)を搭載。

GPS衛星から現在地の位置情報を取得して、走行距離、速度、ペースなども計測し、Bluetooth(Low Energy)でスマートフォンのアプリ「G-SHOCK Connected」と連携してワークアウトをリアルタイムに記録する。心拍数はもちろん、心肺能力の基準となるVO2maxの計測にも対応。ランニングなどの持久力強化の指標として活用できる。

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    グラフを表示した状態

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時刻をはじめ時計の各種設定、トレーニングの管理も専用アプリから行える。現在のフィットネスレベルやトレーニングの進捗状況などを確認できるほか、ユーザーが希望する運動内容(マラソンイベントへの出場や健康管理など)や運動量に合わせて、トレーニングプランを自動作成。初心者でも無理のないフィットネス計画を立てられる。また、運動内容と成果を手軽に「見える化」してくれることは、モチベーションを維持する大きな励みになるだろう。

VO2maxをはじめとしたデータ解析には、スポーツサイエンスで定評のあるFIRSTBEAT社のライブラリを使用。より精度の高いアルゴリズムによって、質の高いトレーニングをサポートする。心拍数が目標ゾーンから外れると音や振動で報知する「心拍ゾーンアラート」を備えるなど、過剰な運動負荷への配慮もうれしい。トレーニング中のアラートやメール着信などを通知するバイブレーション機能もある。

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    MIP(Memory In Pixel)液晶は視野角も非常に広い

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    心拍計測時の画面

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    光学式心拍センサー(計測動作状態)

手の甲への干渉を減らす曲面形状のバックカバー、フィット感の高いソフトウレタンバンド、操作性に優れた2色成形ボタンなども見どころ。視認性の高い高精細MIP液晶や、GPS衛星による時刻自動修正、USB充電とソーラー充電に両対応(*)するなど、高次元の実用性も追求している。正直、55,000円という価格からは考えられない圧倒的な高機能ぶりだ。

*:時刻モード(歩数計測、通知機能を含む)はソーラー充電のみで対応可能

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    バンドピース(黄色い部分)で装着性を向上。バンドはソフトウレタンバンド

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    2色成型のボタン。滑り止め形状にも注目

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    ダイレクト計測が可能な大型ボタン

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    シリンダー状のボタンガードは、操作インタフェースも兼ねたデザイン

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    ケースの構造がわかるディスプレイ

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    心拍センサーの右に見えるのがUSB充電用のケーブル接続端子

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    充電用ケーブルを接続した状態。最大約2.5時間の充電で、トレーニング機能を約14時間連続利用できる

  • 専用アプリ「G-SHOCK Connected」も動作する状態でデモが行われていた

明確な用途と機能、それを求めるユーザーを想定したカシオの製品哲学を、カシオが得意とするセンサーエレクトロニクスでまとめ上げた王道のようなモデルが「GBD-H1000」だ。G-SHOCKの認知層と健康志向の新たなるユーザー層、それぞれにどう響くか、海外での動向も合わせて大いに注目したい。

ケースサイズは63mm×55mm×20.4mmで、重量は約101g。カラーの異なる4モデルで展開。4月発売予定。