社会人の必須アイテム・スケジュール帳。スマホのカレンダー機能や各種予定管理アプリを使うのが手軽な手段ではありますが、紙の手帳からデジタルのカレンダーに移行して10年近く経つ筆者でも、微妙に「自分の使いたいように使えない」もどかしさを感じ続けています。
デジタルの便利な機能に助けられる部分はたくさんあります。でも、人間の行動はタイトルや場所・開始終了時刻で決め打ちできないことが結構あるものです。デジタルの利便性を活かしつつ、もうちょっとザックリ、自分に手帳を合わせる使い方はできないものか……。
と、モヤモヤしていたところ、最近ちょっとしたブレイクスルーが起きたのでご紹介したいと思います。
デジタルかアナログか……悩める選択
デジタルのカレンダーは大変に便利です。筆者が使っているのはApple標準の「カレンダー」アプリ。例えば、メールで会議やアポの日程をやりとりしたら、記載された日時をタップするだけでイベント作成画面が開きます。内容から読み取られた場所や開始・終了時刻が自動的に入力されるので、簡単に登録が完了。
イベント詳細を開けば1タップで目的地がマップに表示され、元のメールを開くリンクもあるので、忘れがちな担当者名や内線番号もすぐに出てきます。iCloudに保存されたファイルを添付しておくことも可能です。これがiPhone・iPad・Macで同期されるためデバイスを選ばずに必要な情報にアクセスできます。
さらに、サードパーティ製アプリにもカレンダーに連携できるものがあります。例えばYahoo!の「乗換案内」アプリでは、検索結果をカレンダーに送信。ルートがテキストの形で登録されます。Apple Watchのコンプリケーションにカレンダーを設定しておけば直近の予定が常時表示されるので、発車時間がいつでもチラ見でわかります。
このように、取材・打ち合わせなど場所や開始終了時刻をきっちり特定できるイベントは管理しやすいのですが、「この仕事を○日までに納品」といった長い作業工程を含むイベントの場合、納品日だけを登録しても工程が管理できません。タスクリストに分解しても、それぞれに設定するプチ締め切りは流動性が高いため、アプリ上での管理はかえって手間がかかります。そこで、作業工程は別途手書きのカレンダーで管理していました。
毎週末には来週のカレンダーを見ながらタスクを付箋に書き出し、どの時間にどの作業を割り振れば効率よく進められるか、カレンダーに書きつけていました。手間はかかりますが、遅れや忘れを防ぐには一定の効果が得られました。