監督で注目したいのは伊藤英明主演『病室で念仏を唱えないでください』(TBS系、17日スタート 毎週金曜22:00~)の平野俊一監督。坊主姿の伊藤や、“僧侶×救急医”という物語の設定にかなりのインパクトを受けるが、平野監督も負けてはいない。
過去に手掛けた作品は、妻夫木聡主演『ブラックジャックによろしく』(TBS系、03年)、江口洋介主演『逃亡者 RUNAWAY』(同、04年)、三浦春馬主演『ブラッディ・マンデイ』(同、08年・10年)、向井理主演『S ―最後の警官―』(同、14年)など、ダイナミックな映像と音楽演出で海外ドラマのような世界観を構築する監督として知られる。映像や演出の部分でもインパクトを与えられるか。仕上がりが楽しみだ。
■恋愛モノに果敢に挑む“逃げ恥”枠
放送枠という点で注目なのは、14日にスタートする上白石萌音&佐藤健W主演『恋はつづくよどこまでも』が放送されるTBS系の火曜22時枠。16年の新垣結衣主演『逃げるは恥だが役に立つ』の大ヒット以降、最近見られなくなった“恋愛ドラマ”に挑戦し続けているこの枠は、19年は4本中3本が恋愛ドラマだった。
19年1月期に放送された深田恭子主演『初めて恋をした日に読む話』は、ライトなラブコメディ。4月期の吉高由里子主演『わたし、定時で帰ります。』は、現代の働き方を恋愛と絡めた社会派テイスト。10月期の波瑠主演『G線上のあなたと私』は、さまざまな境遇の登場人物が織りなす人間愛を描くなど、多様な見せ方でラブストーリーに挑戦してきた。
今作の『恋はつづくよどこまでも』は、同枠で刺激的な設定が話題となった有村架純主演『中学聖日記』(18年)の金子ありさ氏が脚本を務める。今作も果敢に恋愛モノに挑戦し、さらなる注目作となるに違いない。