――前編のインタビューで、「アニメにそれほど興味がなかったりアニソンに詳しくない人にとっての、いい“見本市”のような番組にしたい」とおっしゃいましたが、今回がテレビ初出演や音楽番組への出演がまれな方がたくさんいらっしゃるのも魅力のひとつです。特に衝撃だったのが、やはりClariSが出演するということで。
ClariSはテレビの音楽番組初出演なんですけれど、私、ずっと好きで。ガラケーのときにメロディコールってあったじゃないですか。あれをずっと「コネクト」にしていたくらい好きなんですよ。ただ、顔出しをしないユニットなので「出てくれないよなぁ…」と思ったりもしたんです。
――そこで諦めずに声をかけたのは、なぜですか?
今って、まふまふくんとか浦島坂田船、広く言うと米津玄師さんもそうだと思うんですけれど、ライブ以外のメディアに顔を出さないっていうブランディングが結構当たり前のものになってきていると思うんです。そんな中で「『顔を出さないからテレビ出れません』っておかしいんじゃないか?」と思ったので、今回は「顔を出さないなら、出さないまま出演していただいて大丈夫ですよ」という感じにして、「顔を出さない人でも普通にテレビに出られるんだ」っていう新しいモデルケースを作ろうと思いました。だから、ClariSももちろん仮面は外しませんし、CHiCO with HoneyWorksもオンエアで顔は出しません。「それでもやっぱり、この番組に出てほしい」という気持ちが勝ったからなんですよ。
――それは、前編でおっしゃっていた「いい音楽を地上波でいろんな人に知ってほしい」という想いから。
はい。それが何よりも、最優先です。
■必ず爪痕を残してくれるはず
――花澤香菜さんも民放の音楽番組に出演するのは初めてですよね?
そうなんですよ。NHKさんには出てらっしゃると思うんですけれど。実は、花澤さんもオファーしたのは初めてではないんです。
――以前にオファーされたことが?
はい。私、KinKi Kidsの番組を16年やっていて、KinKi Kids20周年記念回のときに「もう一度観たかった!レア映像グランプリ」という企画をやったんですけど、「『今トップ声優として活躍する花澤香菜が、実は昔、ドラマで堂本剛と共演していた!』というネタで出ていただけませんか?」とお声がけしたことがあったんです。そのときは叶わなかったんですが、その後もお仕事させていただく機会を虎視眈々とうかがっていて、ここでやっと…という感じですね。
――その他、アニソンや声優に詳しい人にはおなじみでも、そうでない人にはそこまで知られていないかもしれない方もたくさん出演されますね。たとえば、小倉唯さんとか。
たぶんそこは、バナナマンさんがいい感じでキャラを引き出してくれると思うんです。小倉さんってキャラクターも含め、めちゃくちゃテレビ映えする方。今回もきっと爪痕を残してくれるはずです。