ベンチマークで見るdynabook S6のパワー

ベンチマークでdynabook S6のパフォーマンスを見ていきます。まずは、CPUのパワーを計測する「CINEBENCH R20」。結果は、CPU総合が1102pts、コア単体が298ptsと出ました。

数字では分かりづらいので、ベンチマーク内にあるランキングを見てみると、CPU総合・コア単体ともに、Intel Core i7シリーズに次ぐパワー。モバイル用と注釈はつきますが、Intel Core i5シリーズではトップクラスの実力を持っているようです。

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    CINEBENCH R20の結果。下のほうにはCPUの総合力ランキング

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    CINEBENCH R20におけるコア単体のランキング。なかなかの結果ではないでしょうか

次はストレージ性能を測る「CrystalDiskMark 6.0.2」です。結果は以下の画像のとおりで、NVMe接続のSSDにはさすがに及ばないものの、SATA接続のSSDとしては十分に高速。PCの起動やファイル操作においてストレスを感じることはほとんどないでしょう。

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    CrystalDiskMark 6.0.2の測定値。SATA接続のSSDとしては標準的なスコア

外出先でゲームがしたい! という要望はみなさんあると思います。自分もあります。オンラインゲームなら、出張や旅行した先でも遊びたくなるもの(出張はまだしも、旅行のときは一緒に行った人から白い目で見られない程度に……)。

というわけで、「ドラゴンクエストX ベンチマークソフト」です。グラフィック設定は「標準品質」、解像度は「1920×1080」、表示方法は「フルスクリーン」。結果は、評価が「快適普通」でスコアは5774となりました。グラフィック設定を「最高品質」にすると、評価は「普通」で、スコアは4796でした。

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    ドラゴンクエストX ベンチマークソフトの結果

「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク」も走らせます。設定は、グラフィックが「標準品質(ノートPC)」、解像度が「1280×720」、表示方法が「フルスクリーン」。評価は「快適」、スコアは4151となりました。

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    ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマークの結果

どちらも、「最高品質は厳しいが設定をいじれば十分に遊べる」という状態です。グラフィックスがCPU内蔵のIntel UHD Graphics 620であることを考えれば、十分な結果でしょう。外出先からでもネット仲間と遊べるのはうれしい限りです。

バッテリーはどれくらい持つ?

モバイルノートPCをチェックするとき、一番気になるという人も多いでしょう。バッテリー駆動時間を調べてみます。

カタログスペックは約9.5時間ですが、実際に使っている状態に近づけるため、YouTubeで連続再生をオンにして、動画を再生し続けてみました。バッテリーが残り5%になって、自動的にスリープするまでの時間を計っています。電源モードは、バランス重視の「より良いバッテリー」で、画面の輝度は100%です。

結果は、約4時間10分でスリープに入りました。最高輝度で表示しつつ、無線LANのデータ転送と動画の再生を延々と行うのは、かなりヘビーな状況。Officeアプリを使った仕事、メールやWebブラウズ中心のインターネットといった使い方なら、ずっと長いバッテリー駆動時間が得られるでしょう。

また、画面の輝度はバッテリー駆動時間に大きく影響しますが、実際は輝度100%で使う場面は少ないはず。周囲の明るさや個人の好みにもよりますが、50%くらいでも十分な明るさです。画面の輝度を落とせば、バッテリー駆動時間は延びます。

バッテリー駆動でヘビーな使い方をする場合は、一緒にACアダプターを持ち歩くと安心。dynabook S6のACアダプターは小型軽量なので持ち運びには有利ですが、より小型のUSB PD対応ACアダプターを別途用意するのも大アリです。

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    ACアダプターはコンパクト

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    ACアダプターと電源コードを合わせた重さは194g

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    dynabook S6本体の実測は1.08kg。スペック値の約1,119kgよりも軽く表示されました

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    dynabook S6本体、ACアダプター、電源コードの合計は1.274kg

実際にモバイルしてみて

最後に、実際に筆者が持ち歩いて外出先で使ってみた感想をお伝えしましょう。底面のゴム足を除けばフラットな構造ですので、カバンにはすっきりと収まってくれました。喫茶店や図書館などでカバンから取り出して、スリープから起動させる動作もすばやくストレスはありません。

最近は1kg未満のモバイルノートPCが増えましたが、そこまで軽くなくてもいいという人もいるでしょう。インタフェース類だったり、バッテリー駆動時間だったり、キーボード、値段など、本体の軽さ以上に譲れないところはありませんか?

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    外出先で使いまくってみたら、動作は快適だし、周囲に人がいるのでフリーランスの寂しさを一時だけでも忘れられました

外出して行った作業は、今回の原稿執筆とWeb閲覧がメインです。ピッチの広いキーボードでスムーズなタイピングを実感できました。自宅を出るときスリープ状態にして、近くのカフェで2時間ほど作業、そして帰宅。バッテリー消費は20%程度で、帰宅したときは残り80%強の残量がありました。

dynabook S6は、ビジネス用途で十二分に活躍してくれるパワーを持ったモバイルノートPCです。さらに、ちょっとした3Dゲームなどのエンターテインメントも楽しめるスペックでもあります。14万円台の中盤という価格の印象は人それぞれだと思いますが、PCはネットを見たり仕事の書類を作ったりするくらいというライトユーザーなら、メインマシンとして利用できるでしょう。自宅にデスクトップPCのメイン母艦があるヘビーユーザーにも、外出用のマシンとしておすすめです。