――今回の収録(11月9日放送)は、東大生99人の壁に小学生が挑むという新企画ですが、いかがでしたか?
千葉:東大生が出る番組ってなると、普通だとクイズが強い東大生に小学生がみんなで寄ってたかってやっつけようってなると思うんですけど、今回の企画はその“逆”をやるという前代未聞の実験なんです。収録するまで、僕らも企画倒れになるんじゃないかって不安もあったんですが、どの小学生も東大生に歯が立たずあっけなく終わってしまうのか、それとも小学生たちが食らいついていくのか、そういう検証目線で見てもらうと楽しいと思います。
――この番組は自分の得意ジャンルで挑めるから、本当に老若男女が戦えるのが特色の1つだと思っているのですが、今回はその最も極端な対決ですよね。収録では、東大生に負けた子供が号泣してしまうというハプニングもありました…。
佐藤:子供が悔しくて泣くっていうのは想像できるんですけど、それが徐々に嗚咽(おえつ)に変わって、スタジオの外へお母さんと一緒に落ち着きに行ったのに、収録中のセットに嗚咽が聞こえてくるという(笑)。でも、それは子供の特権ですよね。収録後の反省会のときには、ケロッとしてましたけど。
千葉:クイズに負けて悔しくて泣くって、『99人の壁』ではほぼほぼなかったんです。ガチバトルではあるんですけど、みんな自分の好きな知識を話せて良かったって満足して帰るんですけど、今回はある種チーム戦なので「負けたくない」っていうプライドが子供にも東大生にもあって、ぶつかってる感じがありましたね。だから嗚咽が出てきたんだと思います(笑)
――あの泣く姿を見ると、やっぱり賞金じゃないんだなと思います。
佐藤:そうですよね。特に子供は、好きなジャンルを無理してとか一生懸命勉強してっていう感じじゃないんですよ。楽しいからどんどんどんどん知識が増えていくんだよね。これはやっぱり強いんですけど、そこに立ちはだかる東大の壁(笑)
――それにしても子供にしてみたら、なかなか酷な企画ですよね(笑)
千葉:一見、今の流行である「東大生が出てるクイズ番組」って思われるのがしゃくだと思って、“逆”にしてみたんです。
佐藤:最初にこれを聞いたときは、率直な感想として「大丈夫か? 苦情来ないか?」って思いましたから。東大生が全部ブロックして子供が全然答えられず、小学生8人全員が泣くっていう地獄絵図になったらどうなるんだろうと思ったら、子供も強いんですよ。
千葉:結果として、東大生が子供たちに食らいつくシーンもいっぱいありましたからね。
■毎回がチャレンジの気持ち
――いろいろお話を伺わせていただき、ありがとうございました。最後に、今後の展望をお願いします。
佐藤:私は今後の展望、何も考えておりません。スタジオに来て、楽屋にあった衣装を着せられ、そしてどんどん雑になっていく千葉との打ち合わせをし…。極端な話、「このクイズは理解しなくてもいいです」とか言われて、「じゃあ何の打ち合わせだ!」ってなってもいいんじゃないかな。
千葉:1対99というシステムは守りつつ、アイデアをひねればわりとまだいろんなことができるなと思ったので、それはストイックに考え続けて挑戦できたらなと思いますね。1つに固まらず、毎回がチャレンジの気持ちで。
佐藤:そして僕は安住せずに、オタオタしながら楽しむという感じですね。