Amazonの音声アシスタント「Alexa」を搭載したスマートスピーカー「Echo」シリーズに、時間表示機能が付いた最もコンパクトな「Echo Dot with Clock」と、音質がグレードアップした第3世代「Echo」が追加されました。Amazon.co.jpで10月16日から販売しており、価格(税込)はEcho Dot with Clockが6,980円、第3世代Echoが11,980円です。新Echoシリーズの便利な活用術や、従来のEchoシリーズの音と聞き比べた印象をレポートします。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    第3世代「Echo」(左)と、時間表示付きの「Echo Dot with Clock」(右)。どちらも期待以上に楽しいスマートスピーカーでした

LEDディスプレイが付くだけで、とても便利に

Echo Dot with Clockはその名前の通り、第3世代「Echo Dot」の側面に時間を表示するLEDディスプレイを追加したスマートスピーカーです。オランダの丸いチーズのようなデザインやコンパクトなサイズ感は第3世代Echo Dotから変わっていません。本体サイズは99×43mm(直径×高さ)、重さは300gです。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    LEDディスプレイを搭載したEcho Dot with Clock

LEDディスプレイに時刻を常時表示してくれるのでよい置き時計になります。明るい昼間のリビングでもくっきりと見えます。「Echo、今日の気温は?」と訊ねると、現在の気温を「19C」といった感じで、摂氏で表示します(華氏にも変更できます)。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    現在の気温を表示しているところ

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    明るい場所でも見やすいクロック表示

ボリュームは10段階で数字表示され、実際の音量との相関関係を、聞こえてくる音を確かめながら把握しやすくなりました。筆者にとっては一番大きな収穫です。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    ボリュームは全10段階で数字表示できます

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    Echo Dot with Clockの天面をタップすると、二度寝防止用にアラームをスヌーズできます。つい声でアラームを止めてしまいがちですが……

見晴らしのいい音になったEcho Dot with Clock

Echo Dot with Clockの音質を、第3世代Echo Dotと聞き比べてみました。再生する曲は、Spotifyからアンブロージア「Biggest Part of Me」を選びました。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    第3世代Echo Dot(左)と、Echo Dot with Clock(右)。デザインはほぼ同じです

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    第3世代Echo Dot(左)と、Echo Dot with Clock(右)を上から見たところ。直径も一緒です

新しいEcho Dot with Clockのほうが全体に音のセパレーション(分離感)が向上して、音場の見晴らしが良くなっているように感じます。音の広がりも豊かさを増しています。ボーカルの音像が立体的に浮かび上がり、リズムセクションの低音はパンチが効いています。ゆったりと響くコーラスの余韻、包囲感にも深みが加わりました。

第3世代Echo Dotから、最も小型なEchoファミリーのスマートスピーカーも低音がぐんと強化されました。Echo Dot with Clockも本体に搭載するスピーカーのサイズは1.6インチと変わっていませんが、一皮むけた音場の透明感と広がりに加えて、芯のしっかりとした低音を聞かせてくれます。それでも物足りなく感じるときは、Amazon Alexaアプリで高音・低音のバランスを調節できるイコライザー機能を活用すると、より好みの音に近づけられると思います。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    歴代のEcho Dotシリーズ。左が第1~2世代のデザインで、第3世代(中央・右)から外装がファブリック素材に変わりました

Echo Dot 2台でステレオ再生、BTイヤホンを“Alexa対応”に!?

Echo Dot with Clockと第3世代Echo Dotを組み合わせてのステレオ再生にも対応しています。Alexaアプリで「デバイスの追加」を選択し、メニューから「ステレオペアを追加」を選んで、同じWi-FiにつながったEcho Dotに左右チャンネルの設定を割り振ってペアリングするだけ。セットアップも簡単です。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    Alexaアプリのデバイスを追加するセットアップメニュー(左)からステレオペアリングを設定(中央)。Echo Dotシリーズは同じ機種だけでなく、機種が異なる2台でステレオ再生することも可能(中央、右)

厳密に言えばふたつのモデルは音のチューニングが少し異なっていますが、例えばEcho Dot with clockを2台、または片方を第3世代Echo Dotでそろえたとしても、約1.4万円前後でスピーカーによるステレオ再生の醍醐味を体験できます。BGM的な音楽リスニングでも、ステレオ再生ならではの広がりと力強さが感じられるでしょう。

Echo Dot with ClockにはBluetooth音声出力の機能があり、Echo Dotの内蔵スピーカーを使わずに、別途用意したBluetoothスピーカーで音楽をワイヤレス再生できます。しかし、例えば夜間にスピーカーで大きな音が出せない場合には、手持ちのBluetooth対応イヤホンをペアリングして聞く手もあります。

ワイヤレスイヤホンを直接スマホにつないで聞いても良いのですが、Alexaの音声コマンドでAmazon MusicやApple Musicなどの音楽配信サービスから楽曲を検索・再生したり、TuneInラジオも操作できるところが、ワイヤレスイヤホンとEchoと組み合わせたときのメリットです。皿洗いをしたり、片付けものをしながら、聞きたい曲を声だけで選曲できます。まるで愛用のワイヤレスイヤホンがAlexa対応に進化したようなワクワク感があります。

  • Amazon Echo Echo Dot with Clock

    Echo Dot with Clockと、JaybirdのワイヤレスイヤホンをBluetoothで接続。聞きたい音楽の検索や再生を声だけで操作できるようになりました

Alexaでできることは従来通りですが、新しいEcho Dot with Clockのほうが第3世代Echo Dotよりも、音声応答のインターバルが短くなったように感じられました(話しかける内容にもよります)。「今日の運勢」を聞いたときの、ふたつのEcho Dotが反応を返すまでの様子を、以下の動画でご覧ください。

【動画】Echo Dot with Clockに「今日の運勢」を聞いてみました。Alexaからの応答が第3世代Echo Dotよりも少し速くなっているようです
(音声が流れます。ご注意ください)

【動画】第3世代Echo Dotに「今日の運勢」を聞いてみました。質問の内容にもよりますが、Echo Dot with Clockと比べてAlexaの応答速度に若干差が付いたように感じられました
(音声が流れます。ご注意ください)