飛び出るWebカメラ、かわいい&安心
画面占有率92%の狭額縁「ゼロフレームディスプレイ」を実現するために追い出されたHD Webカメラ(1,280×720ドット)は、キーボード面の左奥に配置。必要なときだけ、ワンプッシュで飛び出してくるポップアップ式を採用しています。格納時は物理的にカメラがふさがれるため、セキュリティ上も安心です。ただし、画像が左下から見上げるような構図になることと、タイピングしながらビデオ通話すると手が大きく写り込んでしまう点には、注意する必要があるでしょう。
英語キーボードがよかったかも
キーボードは72キーの日本語仕様。キーピッチは実測19mm前後が確保されており、打鍵感も良好なのですが、キー配列がなかなかトリッキーです。まず、半角/全角キーがCaps Lockキーの右に、Delキーが右Altキーの左に配置されており、かなり戸惑います。また、アイソレーションキーボードなのに、カーソルキーを除いても10個のキーが密着しており、やや打ちにくさを感じます。率直に言えば、英語キーボードのままで発売してほしかったところ。
筆者の場合、「無変換」、「変換」、「カタカナ ひらがな ローマ字」、「Del」キーなどはまったく使いません。もし筆者がSwift 7を個人的に購入したら、キーボードカスタマイズユーティリティー「KeySwap」などで、使わないキーを無効化したり、密着しているキーには同じキーコードを割り当てて利用するでしょう。
全画面感の強い狭額縁ディスプレイ
Swift 7の14.0型ディスプレイは、フルHD(1,920×1,080ドット)解像度のIPS液晶パネル(グレア、輝度300cd/平方メートル、sRGBカバー率100%)です。最新のフラッグシップスマートフォンに比べると輝度や色域に不満を感じるかもしれませんが、モバイルノートPCとしては十分なスペックです。発色も自然で、特に色むらなども見受けられません。映像鑑賞を堪能できるディスプレイと言えます。
一方、サウンドには過度の期待は禁物です。最大ボリュームでもビビリ音などは発生しませんが、もともと音圧は高くなく、低音も弱め。スペックは記載されていませんが、小さなスピーカーが内蔵されているのでしょう。映像に見合うクオリティーのサウンドを楽しみたいのであれば、ヘッドフォンや外付けスピーカーを組み合わせることをオススメします。
モバイル特化型のノートPC
Intel CoreのYプロセッサーを搭載するSwift 7は、決してパワフルなマシンではありません。反面、低消費電力・低発熱のYプロセッサーだからこそ、高さ約9.95mm、重量約850gの薄型・軽量ボディを実現し、モバイル特化型のノートPCに仕上がっています。キー配列にクセがあるのはお伝えしたとおりですが、ユーティリティーでカスタマイズすれば十分カバーできるレベルです。
ただ、Yプロセッサー搭載のノートPCで実売価格が25万9,000円前後というのはちょっと高く感じますね。Core i7-8500YとCore i5-8200Yに使用感を決定的に変えるほどの性能差はないので、メモリやストレージ容量が半分でよければ、Core i5-8200Yを搭載したOfficeなしの法人モデルがコスパ的には狙い目かもしれません。