手持ちで手軽に夜景が撮影できる「夜景モード」(Night Sight)もさらに進化。新たに、星空の撮影も可能になったという。露出を変えた写真の連写合成に加えて、AIによるノイズ低減や色補完といった処理を行うことで、暗いシーンでも明るく、豊かな色彩の写真が撮れる、というのが特徴だ。カメラを起動し、夜景モードに切り替えてシャッターボタンを押すだけで、手持ちでもきれいに夜景が撮影できる。

  • Google Pixel 4

    夜景モードのデモ現場。私物のカメラで普通に撮影するとキャンドルぐらいしか見えない暗所

  • Google Pixel 4

    Pixel 4の夜景モードでカメラを向けると、プレビュー画面だけで明るく見える。キャンドル以外に、小さなテーブルや椅子などキャンプ用品が並んでいる

  • Google Pixel 4

    撮影中はしばらく動かないよう指示される。手持ちによる多少のブレは問題ないようだ

  • Google Pixel 4

    実際の撮影結果。テーブル上のプレートの色彩がしっかりと再現されているのに驚き

  • Google Pixel 4

    画面上で、テーブル部分を拡大したところ

  • Google Pixel 4

    人を入れて撮影しても、きちんと明るく撮影できる。肌の色味も自然な発色で、キャンドルの色に引きずられていないように見える

三脚などに固定して撮影すると、さらに長秒時撮影が可能で、天体写真の撮影も可能になるという。新しく追加された天体写真機能は、辺りが極端に暗いときにカメラを構えると自動でスタート。一定時間、スマホを固定して撮影すると、最大4分間の間に15枚のHDR写真を連続で撮影、合成し、星空が撮れるとのこと。

ライブビュー状態で露出や暗部をダブル補正

超解像ズームや夜景モードは、いずれも撮影後の画像処理時間が入るため、撮影時のライブビューでは仕上がりを確認できない。しかし、明るい場所の写真撮影では、新たにHDR+が強化されたことで、ライブビュー状態で仕上がりを確認しながら撮影できるようになった。

これに加えて、「デュアル露出補正」機能を搭載。これまでも撮影中に画面をタッチすると露出補正が行えたが、Pixel 4では通常の露出補正のほか、暗部補正の設定がスライダーで表示され、露出・暗部の2つのスライダーを指で操作し、その高低を調整できるようになった。画面全体の露出を変更する通常の露出補正に対して、暗部補正は画面の暗い部分だけに影響するため、ハイライトの露出を抑えつつ、暗部を持ち上げるといった補正が可能になった。

  • Google Pixel 4
  • Google Pixel 4
  • 画面をタッチすると通常の露出補正(画面上部左)に加えて暗部補正(同右)のスライダーが表示され、それぞれ調整できる

  • Google Pixel 4

    露出補正をマイナスにしたところ。画面上部、左のスライダーが露出、右のスライダーが暗部補正

  • Google Pixel 4

    暗部補正をプラスにしたことで、暗部が明るくなった。右の暗部補正スライダーのポイント位置が、プラスへ動いている

Pixel 4のカメラ機能は、機械学習を活用した画像処理が特徴だが、ハードウェアとして望遠レンズを搭載したことで、利便性が向上。ただ、望遠レンズは1.8倍という中途半端な画角でもあり、望遠撮影のためというより、どちらかというと超解像ズームやポートレートモードでの処理を改善するために搭載した、という理解が正しいかもしれない。

他のAndroidスマートフォンやiPhone 11シリーズのような超広角レンズがない点は物足りないが、望遠レンズの搭載でもたらされた撮影精度や画質の向上といった恩恵は大きく、Pixel 4はカメラの完成度がより高まったと言えるだろう。

  • Google Pixel 4

    Pixel 4による作例4点(以下、提供:Google)

  • Google Pixel 4
  • Google Pixel 4
  • Google Pixel 4