アンジェリーナ・ジョリーを再び主演に迎え、『眠れる森の美女』の新たなる伝説を実写映画化したディズニー映画『マレフィセント2』が10月18日に公開される。美しきヴィラン、マレフィセントの愛を描く同シリーズだが、今回は永遠の眠りから目覚めたオーロラ姫がフィリップ王子のプロポーズを受け入れるも、その結婚式の日にオーロラ姫に危機が迫り、マレフィセントの“究極の愛”が試されるという内容。実は2019年、毎月のようにディズニー映画が公開されるなか、これほど自由な作風のものものなく、「語れる価値がある物語ができるまで、私たちは待ったのよ」と自信を持って本作を送り出すアンジェリーナ。カラスのディアヴァル役、サム・ライリーとともに話を聞いた。

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    『マレフィセント2』のアンジェリーナ・ジョリーとサム・ライリー

■家族は作ることができる「自分の家族がその一例」

――本作はマレフィセントとオーロラ姫の究極の愛もテーマですが、ご自身が今回伝えたかったことはなんでしょうか?

アンジー:家族というものは、血がつながっていなければいけないということは決してないということよ。この世界の中でお互いを見つけ合い、そして家族を作ることができるのだということが、伝えたいメッセージのひとつでもあったの。もちろん自分の家族がその一例であると思っているけれど、ダイバーシティーが妥当する世界、お互いを受け入れることができる世界を描きたかった。人と人を分断することだけに焦点を当てたがる人たちがいるけれども、そうではなくてお互いを受け入れる。そしてその強さというものがある。私はそれらを信じているので、それもまた皆さんに受け取ってもらいたいメッセージでした。

――悪役のヴィランであるマレフィセントが、世界中で愛されている理由とは何でしょうか?

アンジー:ひとつは、ある評判の影響で、彼女はヴィランとして見られているの。確かにアグレッシブにもなれるから、そういう風に見られていると思うけれど、彼女がどうしてそうなるのか、彼女がどうして戦わなければいけないか考えると、理由は決してヴィラン的なことではないのよね。

サム:僕たちのなかには邪悪なところがあり、マレフィセント的なところを皆持っていると思う。それも理由としてはあるけれど、最終的にはアンジェリーナの魅力じゃないかな。彼女の演技力が多くの人を惹き付けていると思う。そこには抗しがたい魅力があったと思います。

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――そういったメッセージが伝わりやすかった要因のひとつに、おふたりの楽しい掛け合いもあったと思います。シリアスなりすぎない、そこで気をつけたことは何でしょうか?

アンジー:マレフィセントの個性の強さのひとつは、彼女の持っている遊び心ではないかと思っているの。だから彼女と相対した時に、彼女を負かすことは難しいのではないか、それだけ彼女が強い心を持っているということでもあるのよね。ある著者が「愛されるということはあるけれども、それよりも大切なことは理解してくれること」という言葉を言っていて、クレイジーと思われるかもしれないけれども、この2人は完璧なペアなのよ。それはお互いを本当によく知っていてお互いを受け入れ合って、お互いを知り尽くしているからこそ、遊び心も持てて深い愛情と心の底からの理解を持っているのよ。

サム:前作のときに演じながら気が付いたことは、マレフィセントとディアヴァルの関係は、書かれている以上のものがあるのではないかということ。つまり長年結婚をしているカップルみたいな、お互いに口喧嘩をしているような関係があるような気がした。だから今回、同じ役柄で戻ってくることがとても楽しみだった。それには理由が2つあって、僕は今までの映画で死んでしまう役が多かったので、同じ役を2回演じたことがなかったということ。もう1つは前に演じたキャラクターをさらに深めていく、特に2人の関係のユーモアの部分をさらに深めていくことは、とても楽しみだった。たとえばディアヴァルがマレフィセントにどうやって笑うかコーチしているシーンなど、すごく楽しかったし、チャーミングだったと思う。

アンジー:今回の脚本のリンダが、ディアヴァルというキャラクターは、真実をいつも口にしているキャラクターであると言っていたわ。

――続編が決まり再共演が決まった時、現場で涙を流されたと聞きました。

アンジー:再会した時は普通にしかっただけで、涙を流したことはなかったわ(笑)

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