■総評 オフィスにおけるヒールの高さ、許容範囲は

調査の結果、職場でのヒールの高さは「5cm」までは許されると考える人が35.6%でもっとも多かった。続いて「7cm」もしくは「それ以上」(それぞれ18.4%と18.6%)が多く、「3cm」(16.8%)がそれに続いた。また、「ヒールは履かない方がいい」とする人も1割程度(10.6%)いた。

それぞれの回答を選んだ理由としては、「機能的であり、危険がないこと」を基準に判断しているという意見が多い。特に職場内で動き回ったり、機敏な反応が要求されるような環境では、あまりに高いヒールは敬遠されるようだ。

また、履いている人の"慣れ"を指摘する声もあり、本人が快適に、俊敏に動けるのであれば問題ない、という回答が寄せられている。全体に、「3cm」「5cm」「7cm」という高さの違いは、多分に回答者の感覚に依っている印象がある。その感覚の最大公約数的なものが、最多の票を集めた「5cm」なのかもしれない。

「ヒールは履かない方がいい」とする理由については、「そもそも職場でヒールのある靴は禁止されている」、というコメントが目立った。実際に工場や教育・介護の現場など、職種によって制約があるというケースは多いだろう。

一方、"「それ以上」も可"、とする意見では、「ケースバイケース」「好きなものを履けばいい」「その人の自由」などの声が目立った。就業規則に反せず、業務に支障がなく、他人に不快感や違和感を与えず、そして本人が良しとしているのであれば周りがとやかく言うものではない、というのは合理的な判断といえるだろう。

「#KuToo」運動も話題に

女性ならではのファッションの一つともなっているハイヒールだが、その一方で、最近は「#MeToo」ならぬ「#KuToo」運動として、ハイヒールの強要に抗議する動きも話題となった。

この反パンプス運動が一定の盛り上がりを見せた背景には、一部に「職場でのパンプス、ヒール靴着用の強制」があり、何らかの不都合や不便を感じている女性がいるという現実がある。一律に職場でのヒールの高さを定めるよりも、個々人が快適に働ける環境を整えることがより重要なのかもしれない。

調査時期: 2019年9月6日〜2019年9月9日
調査対象: マイナビニュース女性会員
調査数: 500人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません