Cinema Proはクリエイターの声をヒアリングしUIを改善

Xperia 1で特に尖った機能といえるのが、ソニーのプロ向けシネマカメラ「VENICE」のUIを再現したシネマ撮影アプリ「Cinema Pro」でしょう。このCinema ProはXperia 5にも搭載され、実際にXperia 1でCinema Proを利用した映像クリエイターのフィードバックをもとに、一部の機能が改善されました。

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    ソニーのプロ向けシネマカメラ「VENICE」のUIを再現したシネマ撮影アプリ「Cinema Pro」は、Xperia 5にも搭載

ひとつは、画面上に複数のフレームラインを表示するというもの。画面上に4:3、16:9、2.0:1、2.38:1など画角を示すフレームラインを表示することで、目的の画角を確認しながら撮影できるようになっています。

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    Xperia 5の登場に合わせて、Xperia 1を利用していたクリエイターの声を反映しCinema Proを改善

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    画面に複数の画角を示すフレームラインを表示する機能が加わり、撮影設定を保存するプロジェクトの名前を自由に変更できるようになりました

もうひとつ、レンズやISO感度、ホワイトバランスなどの設定を保存する場合の、プロジェクトネームを任意に設定できるようになりました。以前は保存時のタイムスタンプがプロジェクトネームとして自動的に設定されていましたが、それでは判断がつきにくいというクリエイターの声を反映して改善されています。

ほかにも、ホワイトバランスのロック機能や、プルフォーカスといって設定した範囲内で自動的にフォーカスを変化させる機能、オーディオ入力レベルの設定、UIの改善といった進化ポイントがあります。

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    ホワイトバランスやプルフォーカス機能、オーディオ入力レベル設定、UIの改善なども

ソニーモバイルは、「撮影の幅を拡げ、意図したものをそのまま撮影できることを目指して、特に映像クリエイターのフィードバックを受けながら、今後も改善をしていきたい」としています。

PS4のゲームコントローラー「DUALSHOCK4」を使ってゲームをプレイできる

もともとXperia 1をはじめとしたXperiaシリーズでは、プレイステーション4(PS4)用コントローラー「DUALSHOCK4」を接続して、PS4のゲームをリモートプレイできる機能が用意されていました。今回、Xperia 5の発表に合わせて、DUALSHOCK4をモバイルゲームでも利用できることが明らかになっています。

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    Xperia 1およびXperia 5で動作するゲームを、DUALSHOCK4を使ってプレイできるように

対応するモバイルゲームは、Epic Gamesのアクションシューティングゲーム「フォートナイト(Fortnite)」。Xperia 1またはXpreia 5上で動作しているフォートナイトを、DUALSHOCK4の全機能を利用してダイレクトにプレイできるようになりました。

日本でもeスポーツが盛り上がりを見せており、モバイルゲームもeスポーツのひとつのプラットフォームとして注目度が高まっています。Xperia 1やXperia 5でもモバイルゲームを強く押している一面があるため、Epic Gamesのフォートナイトと協業することで機能強化を実現したとのことです。

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    Epic Gamesの「フォートナイト」が、DUALSHOCK4を使ってプレイできる初のタイトルとなります

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    IFA 2019のソニーブースでは、欧州で著名なフォートナイトのeスポーツプレーヤーがXperia 1とDUALSHOCK4を使い、PS4と変わらない感覚でプレイしていました

さらに、Xperia 1から搭載されている、ゲームをより快適にプレイするための機能「ゲームエンハンサー」も、Xperia 5のタイミングで進化を遂げました。中でも重要なのは、着信通知の非表示や、本体側面のカメラキーの無効化が追加されている点。

ゲームプレイ中の着信通知はプレーヤーにとってジャマ以外の何物でもなく、スマートフォンといえどもこの機能の搭載は要望が多かったそうです。同様にカメラキーも、ゲーム中に不意に触れることがあるため、無効化によって一層ゲームに没頭できるようになるでしょう。

加えてシェア機能の強化として、最大で秒間20コマのスクリーンショットを撮影できる「スクリーンショットバースト」機能や、プレイ動画をシェアする場合に自分の声を変化できるボイスチェンジャー機能などを追加しています。

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    ゲームエンハンサーも機能強化。ユーザーの要望が多かったという着信通知の非表示や、カメラキーの無効化、プレイ動画シェア時に便利な機能などが追加されました

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    プレイ動画配信時に、自分の声にボイスチェンジャーをかけて配信できるようになっています

Wi-Fiの電波強度を分析・予測して常に最適な通信環境を

Wi-Fiに接続しているときの、通信環境の改善も図られました。日ごろから外出時に、スマートフォンをフリーWi-Fiなどに接続して利用している人は多いと思います。が、移動中に勝手にフリーWi-Fiにつながってしまい、スムーズに通信できなくなった……という経験はないでしょうか。

そこでXperia 5では、ディープラーニング技術によってWi-Fiの電波強度を分析し、直近の通信環境を予測。そして、これからWi-Fiの接続環境が悪くなると予測した場合には、Wi-Fiを切断してLTEへと自動的に切り替えます。

フリーWi-Fiは便利な反面、通信速度が遅くなってイライラすることも多いため、こういった機能があると、Wi-FiとLTEをうまく使い分けながら、常に快適な通信環境が得られるわけです。そういった意味でも、ユーザーに寄り添った魅力的な機能といえます。

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    ディープラーニング技術を駆使してWi-Fiの電波強度を分析・予測することで、街中での通信環境を最適に保つ機能を搭載

このように、Xperia 5では様々な機能強化や進化が実現されました。もちろんその多くはXperia 1にも盛り込まれます。Xperia 5ユーザーは購入直後から、こうした機能を利用できるという点は大きな魅力となりそうです。