――ナイツさんは時事ネタ漫才をやることも多いですが、時事ネタ漫才をやる芸人さんが全体的に少ないことは、どんな理由があると考えますか。
塙:爆笑問題さんがいるから、というのもあるんじゃないですか。長井秀和さんやいつもここからさん、波田陽区さんだって、時事ネタだったわけじゃないですか。ただ、漫才で時事ネタをやろうとすると、どうしても爆笑問題さんぽくなるし、みんな爆笑問題さんよりは面白くはできないですから。僕らも「言い間違え」というものがあるから、時事ネタができるということだと思うんですよ。だから言い間違えとか、切り口を変えることが大事かなと思います。
■土屋が語る1人遊び「消しゴムサッカー」
――話は変わりますが、土屋さんは10歳から約30年間、ご自身が考えた1人遊び「消しゴムサッカー」をやっていたそうですね。8月13日には、「消しゴムサッカー」の大会も開催されました。
土屋:夢がかなって本当に感無量です。僕の中では大満足です。ただの自己満足ですが(笑)。
――今大会で優勝したのも10歳の男の子でした。
土屋:家族も応援に来ていて、その10歳の男の子がシュート決めたら、お母さんが泣き出したりとか、妹が祈るように見ていたりとか。そういうのが目の前で行われていたのも、うれしかったです。
――今後、大会は続けていくんですか。
土屋:僕のなかでは1つの絶頂を迎えはしたので、後は流れに任せます(笑)。みんながやりたいってなったら、自然と第2回は開催されると思うんですけどね。あそこまでくだらないものを、どこまでみんなが真剣にやってくれるかが面白いですね。
――今回の独演会でも、「消しゴムサッカー」についての話題を取り入れたりするんですか。
塙:大会の模様をちょっと映像で流そうかなとは考えていますね。
土屋:楽しんでくれたらいいですけどね。何人が消しゴムサッカーの映像を見たかったと言ってくれるか分かりませんし、「もう消しゴムサッカーはいいよ」という人も必ずいると思いますけど、悪いことではないので(笑)。
塙:そういう人たちとも戦いですね。
土屋:覚悟のうえで誰にも言えなかったものをカミングアウトしたので、今は楽しんでいます。
――最後に独演会を訪れるファンの方々に向けてメッセージをお願いします。
塙:本当に凝縮した内容となっています。なかなかぶっ飛んだネタも考えていますし、テレビでは見れないこともやるので、楽しみにしていただきたいです。地方はゲストを呼ばない構成になっているので、それがなんなのかも予想しながら、楽しんで来ていただきたいです。
土屋:僕が関わっているところは消しゴムサッカーくらいですが(笑)、初の試みもありますし、今まで以上に漫才の内容はしっかりやらないとなと思っています。10周年、気合を入れて臨みますので、よろしくお願いします。
■ナイツ
ボケ・塙宣之、ツッコミ・土屋伸之によるコンビ。2001年にコンビ結成。2008年~10年「M-1グランプリ」決勝進出、「THE MANZAI 2011」準優勝など、受賞多数。コンビとしてTBSラジオ「土曜ワイドラジオ TOKYOナイツのちゃきちゃき大放送」などに出演中。
■「ナイツ独演会 エルやエスの必需品」
10月12日の福岡公演を皮切りに、13都市で開催。現在購入可能な公演は、金沢(10月19日)、新潟(10月26日)、札幌(11月10日)の3公演。また、11月19日に東京・草月ホールで「凱旋公演」を開催。チケットぴあで8月26日(~11時)までプレオーダー受付中。8月31日(10:00~)から一般発売開始。