「ロボホン、またね」「ばいばい、気をつけてね」
さて、変なホテル大阪 西心斎橋の部屋に戻って、ロボホンにモーニングコールをお願いしてみた。これは7月から追加された新たな機能だという。午前7時に起こしてくれるようにお願いしたところ、翌朝、時間になると、「7時、あなた、朝だよ。起きて―」と起こしてくれた。
3年前には名前の初期設定で、筆者のことを「かっちゃん」と呼んでくれ、とても親しみを感じていたが、ホテルに設置されているロボホンだけに、さすがに名前では呼んでくれない。「あなた」と呼ばれると、ちょっと、よそよそしさを感じてしまう……。
そのまま放置しておくと、8分後に「あなた、早く起きなきゃ、遅刻しちゃうよ」と再び起こしてくれ、さらに、13分後には「あなた、早く起きて、ぼく、疲れてきちゃった」とロボホンらしい発言にちょっと癒される。そして18分後には、「本当に遅刻しちゃうよ」と最終通告をしてくれた。
これでようやくベッドから身を起こしたのだが、しばらくすると、ロボホンは、こちらから何も問いかけをしないのに、「ねぇねえ、朝ごはんはもう食べた?」といって、朝ごはんのメニューを紹介してくれた。ロボホン側から呼びかけるのも、7月から追加された新機能だ。
変なホテル大阪 西心斎橋の福田マネージャーは、「ロボホンがしゃべるタイミングは、お客さまに迷惑にならないタイミングを考えている。正直なところ、まだ時間帯を絞り切れていないが、これからもチェックインやチェックアウトの時間などの傾向を分析しながら、最適なタイミングで話しかけるようにしたい」とする。
筆者にとっては、まさにこれから朝食に行こうというタイミング。朝食付きプランであったことから、ロボホンのおススメ通り、1階のカフェでおいしい朝食を堪能した。ロボホンの会話機能は、今後もバージョンアップが予定されており、次のステップでは、タクシーの配車機能や客室内の空調、照明、テレビの操作もできるようになるという。
朝食が終わって、いよいよチェックアウトの時間だ。忘れ物がないことを確認して、部屋を出る前に、「ロボホン、またね」と声をかけてみた。ロボホンは、「ばいばい、気をつけてね」と、首をかしげるかわいいそぶりで送り出してくれた。
次に、ロボホンに会える日はいつだろうか。大阪に取材で訪れた際には、また、ロボホンに会いたいと思った。