◆ 消費電力
その3DMark FireStrikeのDemo実施中の消費電力変動がグラフ6である。大体RTX 2070 Super比で30Wアップ、という感じであろうか。平均値をまとめたのがグラフ7であるが、若干待機時の消費電力が増えているのはやはり15.5GbpsのGDDR6のためだろうか? ただその差を考慮しても、まだ実行中の平均消費電力はRTX 2070 Superと比べても高めである。
待機時との差を取ったのがグラフ8で、280WというのはCPUの消費電力増分を加味すると、ほぼRTX 2080 Superは250WのTDP枠に近いところまで消費電力が上がっている様に思われる。まぁCUを増やし、動作周波数を引き上げ、更に15.5GbpsのGDDR6まで搭載しているので、逆にRTX 2070 Super比で25W程度の増分で済んでいるのはむしろリーズナブル、という見方もできるが。
◆ まとめ - 高性能GPUの選択肢を正当に増やしたと評価
ということで3DMarkと消費電力だけで恐縮ではあるが(機材の関係や筆者のスケジュールなどもあり、フルテストの予定は今のところ立っていない)、まぁこのレベルで言えば割と妥当な性能だと思われる。
GeForce RTX 2070 Super、あるいはRadeon RX 5700XTなどでは物足りないが、だからといってGeForce RTX 2080 Ti(原稿執筆時点のAmazonでの最安値はGIGABYTEのGV-N208TWF3OC-11GCが\137,061だった)はちょっと高すぎて手が出ない、というユーザーには$699のGeForce RTX 2080 Superは悪い選択肢ではないだろう。
国内価格はまだ不明だが、原稿執筆時点のGeForce RTX 2080のAmazonでの最安値は、MSIのGeForce RTX 2080 VENTUS 8G V2の\85,712だったから、RTX 2080 Superも当初はともかく時間が経てば9万前後で購入できるかと思う。GeForce RTX 2070 Superが大体6~7万の価格付けであり、これプラス2万、というあたりならまぁ妥当な範囲ではないかと思う。当初はご祝儀相場で10万超えの可能性もあるだろうが、落ち着いた辺りで狙うには悪くない選択肢になるだろう。