今クールの中で、どんな仕上がりになっているのか全く想像できないドラマなのが、石原さとみ主演『Heaven?~ご苦楽レストラン~』(TBS系 9日スタート、毎週火曜22:00~)だ。
石原と言えば、満足度4.05とクールトップを記録した『アンナチュラル』(18年、TBS)や、『5→9~私に恋したお坊さん~』(満足度3.77/15年、フジ)、『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』(3.95/16年、日テレ)と、満足度の高い作品が多い。今回も個性の強い石原を主役に据え、人気漫画を原作に、福士蒼汰や志尊淳など旬の若手俳優をキャスティングした王道のコメディ作品に仕上がるのか?と想像してしまう。
だが、この作品の監督は松本潤主演の『99.9』シリーズ(満足度は第1期3.95、第2期4.04/16・18年、TBS)や、遠藤憲一&菅田将暉主演『民王』(満足度4.15/15年、テレビ朝日)など、本筋とは関係ない小ネタ満載の演出で視聴者の満足感をさらに高めてくれる木村ひさし監督。個性の強い女優と個性の強い監督がタッグを組むことでどんな化学反応が生まれ、一体どんな作品に仕上がるのか。全く想像できないからこそ楽しみな作品だ。
■実写化で良作ぞろいの東村アキコ原作
漫画の実写化作品でどれも良作ぞろいな東村アキコ氏の原作ドラマ。今期は、杏主演の『偽装不倫』(日本テレビ 10日スタート、毎週水曜22:00~)がスタートする。これまでの東村アキコ漫画の実写化と言えば、菜々緒初主演だった『主に泣いてます』(12年、フジ)や、吉高由里子主演『東京タラレバ娘』(17年、日テレ)、『海月姫』(18年、フジ)と、いずれも原作を忠実に再現した作品で評価も高い。
そして、今回脚本を務めるのは『のだめカンタービレ』の衛藤凛氏で、漫画原作が得意。彼女が手掛けた昨年の波瑠主演『サバイバル・ウェディング』(日テレ)は、“のだめ”以来12年ぶりの連ドラ脚本だったにもかかわらず、衰えをみじんもみせない筆致で上質なライトコメディに仕上げていた。今作も、そのコメディセンスが光る作品となるに違いない。
■浜田秀哉氏最新作、新たな“監察医もの”も
その他、相葉雅紀主演『ラストホープ』(13年)や、広末涼子主演『ナオミとカナコ』(15年)、昨年の沢村一樹主演『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(いずれもフジ)など、複雑なサスペンスミステリーを得意とする浜田秀哉氏脚本の最新作が、唐沢寿明主演『ボイス 110緊急指令室』(日テレ 13日スタート、毎週土曜22:00~)。今作が放送される日テレ土曜ドラマといえば、子供が楽しめる作品が多いが、大人も楽しめる重厚感に期待がかかる。
また、上野樹里主演の月9『監察医 朝顔』(フジ 8日スタート、毎週月曜21:00~)は、監察医が主人公で“東日本大震災”をからめたヒューマンドラマ。同局で同じく監察医が主人公で名作だった深津絵里主演『きらきらひかる』(98年)も、“阪神・淡路大震災”を絡めているなど共通点が多く、20年以上の時を経てどんな新しい“監察医もの”に仕上がっているのか、注目したい。
・対象局:地上波(NHK総合、NHK Eテレ、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)
・サンプル数:関東1都6県、男性1,200+女性1,200=計2,400 ※回収数は毎日変動
・サンプル年齢構成:「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女各400サンプル
・調査方法:毎日モニターにテレビ視聴に関するアンケートを同じアンケートモニターへ配信、データを回収するウェブ調査
・採点方法:最高点「5」、最低点「1」の5段階評価
・対象局:NHK Eテレを除く地上波6局(NHK総合、日本テレビ、テレビ朝日、TBSテレビ、テレビ東京、フジテレビ)
・サンプル数:関東1都6県、男性480+女性480=計960
・サンプル年齢構成:「10~19歳」「20~34歳」「35~49歳」「50~79歳」各年代男女120サンプル
・調査方法:朝帯からゴールデン・プライム帯のレギュラー番組について月に1度、満足度と感想を収集するウェブ調査
・採点方法:最高点「5」、最低点「1」の5段階評価