マッサージチェアやトレーニングマシンを手がけるフジ医療器の、メディア向けの体験会に参加してきました。フジ医療器の幅広い製品を自由に試せる体験会、注目を集めていたのは、フジ医療器の代表製品ともいえるマッサージチェアです。
今回、フジ医療器の本格マッサージチェアのエントリーモデル「リラックスマスター AS-695」、ハイグレードモデル「サイバーリラックス AS-790」、フラッグシップモデルの「サイバーリラックス AS-2000」の3製品を比べてみました。
いずれもオープン価格ですが、市場想定価格(税別)は、リラックスマスター AS-695が258,000円、サイバーリラックス AS-790が358,000円、サイバーリラックス AS-2000が528,000円です。本格マッサージチェアは「30万円以下は普及モデル」といわれるほど高価。大型の家電量販店なら、充実した体験スペースを設けている店舗もありますが、触れる機会が少ないのも事実です。
フラッグシップモデルはさすがの高級感と高機能
最初は、2019年1月に発表された最高級モデル「サイバーリラックス AS-2000」です。座ってみてわかるのは、なんといっても包み込まれるような座り心地のよさ。マッサージチェアによっては、使わないときに座るとメカや構造物の一部が身体にあたり「マッサージチェアとしては気持ちいいけれど、椅子としては使いにくい」ということもあります。
マッサージチェアは、家族みんなが使えるように、リビングに設置されることが多いもの。一人がけソファとしても利用されるため、「マッサージしていないときの座り心地のよさ」は意外と重要です。
フラッグシップモデルだけあり、マッサージも高機能です。本格マッサージチェアは、一般的に「肩の位置」を検知する機能を備えていますが、AS-2000は肩の位置だけではなく背筋のラインまで細かく検出する「AIダブルセンシング」機能を搭載しています。さらに、センシングした身体の状態にあわせてマッサージの強さなどをコントロールするAI機能もあります。従来モデルは、体重が100kgの人と50kgの人だと、揉みメカにかかる負荷の違いで「揉み心地」が変わってしまうことがありましたが、AS-2000は誰もが同じ「最適な揉み心地」を体験できるといいます。
実際にマッサージを体験すると、肩や腰など「ここを揉んで欲しい」と思った場所にきっちりアプローチするのがわかりました。特に秀逸だと感じたのは「ゆっくり揉み玉を動かす挙動」の気持ちよさ。マッサージモードによっては、非常にゆっくりと揉み玉を身体に押し込む動作があるのですが、これがジワーッと指圧をされているような気持ちよさです。揉み玉の移動は非常に滑らかで、機械的な動きだと感じさせません。
マッサージ以外ですごいと感じたのが、「ストレッチ」モードの気持ちよさです。本格マッサージチェアの多くはストレッチコースを搭載していますが、どちらかというとオマケ的な機能。しかし、AS-2000は31個あるエアーバッグで身体をきっちり固定した状態で、腰や脚をギューッと伸ばしてくれます。人が脚を引っ張ってくれるかのような心地よさは、なかなか普通のマッサージチェアでは味わえません。
ストレッチやマッサージ以外の機能も優秀です。個人的に気に入ったのはヒーター機能。AS-2000はヒーターの形が「背パッド」で、頭部から垂れ下がる形で搭載されているので、さまざまな場所に移動可能です。たとえば、パッドを腰に当てれば腰を温められるし、パッドを身体の前面に持ってくればお腹を温めながらのマッサージも。また、背パッドのほかにも、脚裏部分にもヒーターが搭載されています。