――町井さんが『エグゼイド』の撮影で特に印象に残っている出来事とは、どんなことでしょう。
町井:僕は前半で1度退場しているんですけれど、そのときはスケジュールの都合で素面のキャストが誰もいなくて、とても寂しかったんです。でも、復活したグラファイトが最後を迎えるとき(第41話)には、みんなが僕の出番が終わるまで残ってくれていて、めっちゃ嬉しかったのを覚えています。
小野塚:まあ、遠方ロケに行っていて、みんなバスに乗らないと帰れないので残っていただけなんですけどね。
町井:やめろ(笑)。そこはみんなが僕のクランクアップを待つために残ってくれたと思いたい! 甲斐(翔真/パラド役)くんが、そのへんにあったネコじゃらしみたいなのを「クランクアップのお祝い」として、手渡してくれましたね。……ふざけてる(笑)!!
小野塚:町井くんは最初そんなキャラじゃなかったはずなのに、最後のほうになると、どうしたの?って思うくらいにイジられていきました。
町井:もう耐性がつきましたけど(笑)。
小野塚:最後のほうは『エグゼイド』キャスト同士が全員イジられていました。
町井:そんなところ、ありましたね。
小野塚:ただ、徹ちゃん(岩永徹也/檀黎斗役)だけは特殊すぎてイジられなかった。ツッコミどころがありすぎると逆にイジれないんです。
町井:確かに! かみ合わない(笑)。
小野塚:映画の宣伝で『ぱりぴTV』に徹ちゃんと一緒に出演したことがあって、そういうときMCの方が俺たちの発言をいろいろと"拾う"じゃないですか。徹ちゃんのコメントはひとつも拾えなくて、ほんとに困っていた(笑)。いきなり「オーロラちゃんがね……」みたいな話をするんですよ。
町井:ああ、徹ちゃんが自作したキャラクターのことだね。
小野塚:自分で作ったキャラクターなのに、誰もが知っている有名キャラクターのようなノリで話し出すもんだから、周りが困ってね(笑)。あの人はもう、俳優というくくりでは測れないというか、人間として面白すぎる人です。
町井:第5話のラストで、檀黎斗が"悪"の本性をあらわにするところがあるんですけれど、そこで徹ちゃんがやったあの芝居を見て、僕と甲斐くんが「えっ、あの方向性なの……!?」と驚いたことも、すごく記憶に残っています。
小野塚:あんなにワルいキャラクターで、あそこまで子どもに人気が出たのって、なかなかないですよね。仮面ライダーのフィギュアじゃなくて、檀黎斗のフィギュアが出たのなんて、すごく珍しいんじゃないのかな。
町井:藤岡弘、(仮面ライダー1号/本郷猛役)さんくらいでしょう(笑)。
小野塚:レジェンドと並んじゃいますか(笑)。
――『エグゼイド』に出演されたことで、身の周りにどのような影響がありましたか?
小野塚:甥っ子と姪っ子がいるんですけれど、『エグゼイド』の放送期間中は、俺の言うことならなんでも素直に聞いてくれていましたね。「こういうことやっちゃダメだよ」なんて、親がいくら言い聞かせてもダメなのに、俺が言えばバシッと響きました。最近はなんだか聞いてくれないみたいですけど(笑)。
町井:僕の場合、外を歩いていて「グラファイトだ」と気づかれるようなこともなく……。おそらく衣装を着ていないからだと思いますけれど、直接的な反響というものは感じられませんでした。ただ、ファンの方からお手紙をいただくことはたくさんありましたね。もちろん、ぜんぶ読ませていただいていますよ!
――それでは最後に、映画『GOZEN -純恋の剣-』での、小野塚さん、町井さんイチオシの見どころをぜひ、お願いします。
小野塚:それはもう、なんといっても「破王剣揚羽」しかないですね!
町井:僕も、そこ一択ですかね(笑)。果たして破王剣揚羽とはどんな技なのか? ぜひ映画をご覧になって確かめていただきたいです。
小野塚:俺がどれだけダメージを受けているのか、いないのかもぜひみなさんに観ていただければいいですね(笑)。
町井:グラファイトの"最後"を右京に投影させてくだされば、そことのギャップでまた笑っていただけるんじゃないかと思います。
小野塚:俺たちの対決が観られる映画『GOZEN -純恋の剣-』を、どうぞよろしくお願いします!
『GOZEN-純恋の剣-』あらすじ
幕府の隠密・青山凛ノ介は、幕府への謀反を企てている疑惑がある府月藩に潜入していた。その証拠となる書状が筆頭家老・神谷眞三郎の元にあるという情報を掴んだ凛ノ介は、神谷が参列する祭りに出かける。そこで美しい娘・八重と出会う。二人は瞬間的に惹かれ合うが、八重は他ならぬ神谷の娘であった。心を乱しながらも隠密としての使命を全うしようとする凛ノ介だったが、凛ノ介を隠密と疑う府月藩士・寺脇甚八郎が神谷と手を組み、八重との縁談を進め「御前試合で勝てば八重をくれてやる」と挑発する。だが、それは隠密たちを炙り出して公開処刑するため、藩主・望月甲斐正が企んだ死の宴であった――。
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