まさにスポーツ観戦。熱いオーディエンスたち

筆者は2018年もIEM Sydneyを現地で観戦したのだが、その時に強く心に残ったのが「観客の熱さ」だ。今回もそれは変わらない。素晴らしいプレイには歓声があがり、消極的なプレイがあればおもいっきりブーイングを浴びせる。

  • スタンドのようす

  • 会場前からかなり並んでいる

  • スタジアムに入るゲートが開くのを待つ観客たち

がんがん飲みながらワイワイ楽しみながら観戦する。ずっと会場が熱気に包まれているのだ。こういう熱気を浴びていると、eスポーツとフィジカルスポーツの垣根もあまりないように感じる。

定番の「Aussie Aussie Aussie!」「Oi Oi Oi!」コールも健在だ。1年前の観戦時に調べたのだが、このコールはオーストラリアのイベントではかなりポピュラーのようで、YouTubeをみるとスポーツ観戦だけでなく、セレモニー的な催しでも聞くことができる。

また、これだけではなく応援歌っぽいものだったり、ハカっぽいものだったり、バリエーションも豊かだ。日本のイベントでも声援はあがるが、会場全体を巻き込んで起こるうねりのようなものはそれほど記憶にない。ただ、野球やサッカーなどを見ればわかるように鳴り物やチャントは盛んなので、将来こうしたフィジカルスポーツからの文化が「輸入」されるかもしれない。

スポーツ観戦といえばスタグルだよね

さて、スポーツ観戦に欠かせないのはスタグルこと、スタジアムグルメだ。日本でも例えばJリーグなど、スタグルが盛り上がっている。筆者なんて、試合ではなくスタグルメインでスポーツ観戦に行くことだってあるくらいだ。

それはさておき、IEM Sydney 2019でもいくつかスタグルを食べてみた。まずは会場でやたら目にするのが、ピザボックスだ。性別年齢関係なく、いろんな人がピザボックスを持っている。会場を探索してみると、薪窯を発見。「Qudos Bank Arena」では窯で焼いたピザをその場で食べられる。そりゃみんな買うわけだ。

  • 会場に薪窯があるなんて

  • ピザとコーラでゴキゲン

筆者も早速ソーセージやハムがたっぷりのった肉系のピザを食べてみた。ソースはトマトベースというよりは、BBQソースというかグレイビーソースっぽく、甘めな仕上がり。これがお肉中心の具材とよく合う。1枚でかなりボリュームがあるが、女性でも1枚ぺろっと食べていた。試合観戦中、前の席にいた人がこのピザとビールを楽しんでいたので、かなりうらやましかった。

続いてはハンバーガー。「Wagyu Beef Burger」を食べてみた。アメリカやオーストラリアなど、海外では和牛とほかの牛を掛け合わせた「Wagyu」が飼育されており、赤身に適度にサシが入るほかアンガス牛などよりも柔らかな食感が楽しめる。

  • Wagyu Beef Burger。赤身のうまさと脂のバランスが非常にいい

シンプルな味付けで、その分肉のうまみやコクが広がり、そこに脂の甘みが乗っかる感じとでも表現したらいいだろうか。ふっくらとしたバンズとも相性抜群で、素直にうまい。

最後はスポーツ観戦のお約束といっても過言ではない「ホットドッグ」。こちらもパンがふっくらとしており、うまみもある。3口くらいで食べてしまった。これとコーラーがあればそれだけで幸せ。

  • ホットドッグ。シンプルなうまさ。こういうのでいいんだよ こういうので

2020年のTokyoでは何がある?

IEM Sydney 2019は競技や大会としての面白さはもちろんのこと、参加者を飽きさせない仕掛けがいくつもある。しかも参加者自体もめいっぱい楽しもうという姿勢でやってくる。丸一日会場にいても見どころが盛りだくさんで、特別楽しいイベントの1つだ。

さて、2020年には東京オリンピックが開催される。IntelはオリンピックのTOP(The Olympic Partners)スポンサーの1社だ。2018年の平昌オリンピックに合わせて「Intel Extreme Masters」平昌大会を開いている。

東京でも同じような動きがあるのだろうか。しかし、IntelでEsports Business Developmentを担当するBrittany Williams氏は「決まっていることは何もない」という。オリンピックはIOCをはじめとして多数のステークホルダーがいることもあってか、ほかのメディアでもIntelはかなり慎重な発言をしている。

  • Intel Esports Business Development Brittany Williams氏

とはいえ、IntelはK Skuに代表される「ハイエンドCPUが非常に売れている国」である日本とそのゲーミング市場を重要にとらえているようで、Intel General Manager of Gaming and VR/AR SalesのLee Machen氏は「オリンピックに向けてさまざまなところに投資をするつもりだ。それを地元である日本メーカーや日本におけるPCゲームの活動に結び付けたい」とコメント。

  • Intel General Manager of Gaming and VR/AR SalesのLee Machen氏

例えばオリンピック開催期間中に、秋葉原でIntel CoreプロセッサとPCゲームを盛り上げるようなイベントもあるかもしれない。実際のところどうなるかはまだ分からないが、2020年の夏に向けて吉報を待ちたい。