■寺尾聰&高島礼子から学んだこと
――今回、両親役を演じられた寺尾聰さん、高島礼子さんとのエピソードをお聞かせください。
高島さんが劇中でつけられているアクセサリーって全部私物なんですよ。「衣装だと偽物っぽいから、若いうちに自分で高価なものを買って、自分で身につけるようにしなさい」と先輩に教わったそうです。寺尾さんも衣装は全部私物で、すごく勉強になりました。私はまだできないですが、そういうこだわりや、役作りを学ばせていただきました。また、寺尾さんからは「なにか困ったことがあったらなんでも相談してきなさい」と言っていただきました。こんなお父さんがいたらいいなと、お会いするのが楽しみで仕方なかったです。
――佐枝子が好意を抱く里見先生を演じた、松山ケンイチさんの印象はいかがでしたか。
松山さんは本当に居心地の良い方で、空気が澄んじゃうような感じでした。初めてお会いしたときに、松山さんが"ジュースジャンケン"をやろうと提案してくださったんですが、松山さんが負けてジュースをごちそうしていただきました(笑)。
――そんなことがあったんですね(笑)。
あとは、いつも物事をフラットに考えていて、すごく自然、ネイチャー系な印象です。ナチュラルな方で、本当に素敵だなと思いました。
■読書好き・飯豊まりえが語るオススメ本
――劇中の佐枝子は、図書館の司書をしています。飯豊さんご自身もよく読書をするそうですが、最近読んだ中で面白かった本をお教えください。
『だめなら逃げてみる 自分を休める 225の言葉』(小池一夫/ポプラ社)という本ですね。この本はすごく前向きで、こういう考え方もあるよねというのがバーッと書いてあって、心が楽になるお薬のような本です。「そういう考え方もあるんだ」と新鮮なものが得られるのでオススメです。
――ところで5月から新元号になりました。新元号に変わって、こんなことをやってみたいという目標をお聞かせください。
まだまだ恋愛もののお芝居をやりたいですし、制服をまだまだ着たいです(笑)。やっぱり年齢を重ねるごとに限られてくると思いますが、全然やりたいです。あとは、声優のお仕事もすごく楽しいので、またアニメなどの作品にチャレンジしたいです。
――プライベートな面での目標はいかがでしょうか。
おみそ作りは今後も続けていきたいです。私の女の子友達は結構、自分でおみそを作っている人が多くて、交換し合ったりとか、一緒に作りにいったりもするんですよ。発酵ドリンク作りにもチャレンジしたいです。
――それでは最後に、放送の見どころをお聞かせください。
私が演じた東佐枝子は、とにかく良い子なんです。回を重ねるごとに女性としてどんどん強くなっていくと思うので、そこに注目していただけたらと思います。ドラマ全体は人間模様が複雑なんですが、最後はすごく泣けると思います。さまざまな人生を見られるような気がするので、平成の私たち世代の人にも、見ていただけたらなと思います。昭和、平成、令和で作られた『白い巨塔』。令和版となる今回もぜひ見ていただけたらうれしいです。
■『白い巨塔』
V6・岡田准一が主演を務め、腹腔鏡手術のスペシャリストとして医学界に名を馳せる、浪速大学医学部第一外科・准教授の財前五郎を演じる。原作は1963年に発表されたが、今作では物語の設定を2019年に置きかえ、現代の最新医療ならではの新たな『白い巨塔』となる。