ダイソンから3月20日に発売されたコードレススティック掃除機「Dyson V11」(以下、V11)。吸引力の高さで長年、業界トップシェアの座に君臨してきたダイソンですが、V11はこれまで弱点と指摘されることが多かった要素に本気で改善を挑んできた一台でした。自宅で使って気づいたV11の魅力、あと一歩と思うところについて、本音で語ります。
吸引力、まだアップするの!?
まず、V11と前モデル「V10」の違いについておさらい。毎分12万5,000回転するモーターは同じですが、モーター内の風を増幅させるための内部パーツ「ディフューザー」を改良。V10では1つだったディフューザーが3つになりました。1つ目と2つ目のディフューザーで空気の流れを整え、気流を発生させにくくし、3つ目のディフューザーで騒音を緩和させます。吸引力は25%向上し、運転音は11%低減しました。
これまでさまざまなコードレススティック掃除機を試してきましたが、ダイソン製品の吸引力はやはり抜群です。ここ最近は他社も追い付きつつあるものの、ダイソンがトップランナーであることは変わりません。
なので「ダイソンの掃除機、また吸引力アップしたの!?」と、まずは感心。吸引力に対する飽くなき追求に、改めて敬服してしまいました。これまで「キーン」という周波数高めの運転音が苦手でしたが、V11は運転音が小さくなったことで耳障りでなくなり、個人的には許容範囲に収まったと思います。
吸引力の高さは折り紙付きで、評価する必要もないのですが、毎日の生活で使用するなか、その能力を再認識したのは、シュレッダーで粉砕した紙屑ゴミの山を吸い取ったとき。
これまでどのコードレス掃除機でも、決してワンストロークで吸い込めなかった紙屑ゴミの山をワンストロークで完璧に吸い取ってくれたときは、思わず「おおおぉ……やっぱりスゲーー!!」と感嘆の声を上げてしまいました。ローラーヘッドはキレイなまま、ヘッドの吸込口に細かな紙屑が詰まってしまうこともなく、ひたすら感動しました。
個人的にダイソンの掃除機は、交換パーツの「ミニモーターヘッド」を取り付け、ふとんクリーナーとして使うときの能力を評価していました。ほかの掃除機でほぼ毎日ケアをしているふとんであっても、ダイソンの掃除機で吸うと、これまで見たことのなかったゴミが山ほど吸い取られています。V11でも「相変わらず吸うよなぁ……」というのが実直な感想です。