会場で展示された最新ゲーミングノートPC
会場ではグローバルに製品を展開するPCメーカーの最新ゲーミングノートPCが展示されていた。海外で発売済みのモデルもあるが、日本市場での展開については「検討中」や「日本法人に確認してほしい」とのことだった。
ASUS
ASUSは「ROG Mothership」「ROG Strix SCAR III」「ROG Zephyrus S GX502」の3モデルを展示した。
「ROG Mothership」はキックスタンドを備えた板状の本体と、分離式のキーボードによるゲーミングPCで、通常のノートPCとは異なる新たなフォームファクタに挑戦した製品だ。ASUS JAPANが日本市場での投入を検討している。
底面ではなく、直立した本体の背面から外気を取り込めるため、高い冷却性能を実現する。ASUSによるとCPU温度は最大14度、GPU温度は最大10度の低減が見込めるという。また通信機能として、2.5Gbit対応の有線LANとWi-F 6をサポートする。
「ROG Strix SCAR III」は主にFPS向けに最適化されたゲーミングノートPC「ROG Strix SCAR」の最新モデル。プロセッサは第9世代CoreとGeForce RTXシリーズだが、最大の特徴は同社が「Keystone」と呼ぶNFC対応デバイス。これを本体に接触させることで、キーアサインやマクロ、イルミネーション機能など、設定したプロファイルを読み込めるほか、暗号化したストレージであるShadow Driveにアクセスできる。
「ROG Zephyrus S GX502」は薄型ゲーミングノートPC「ROG Zephyrus S」の最新モデル。日本で投入予定の「GX531」の廉価版という位置付けと考えていいだろう。薄さは18.9㎜で、「GX531」の16㎜よりもわずかに厚いがそれでも十分薄型といっていいだろう。天板を持ち上げた際に、底面が浮き上がり外気を取り入れる冷却機構「Active Aerodynamic System(AAS)」などの特徴はそのままだ。
Acer
Acerは「Predator Helios 700」と「Nitro 5」を展示。「Predator Helios 700」は同社が2019年4月に発表したばかりのフラグシップノートPC。キーボード部分を前方にスライドさせる「HyperDriftキーボード」を搭載。
これにより冷却効果を高めるほか、腕を伸ばすことなくディスプレイとの距離を保てるという。このほか熱源の上にキーボードがないため、高負荷時でも手が触れる部分が熱くならないとしている。またWASDキーは応答速度が高いMagForceキー仕様となっている。
グラフィックスはNVIDIA GeForce RTX 2080の搭載が可能。無線LANコントローラとしてWi-Fi 6対応の「Killer Wi-Fi 6 AX 1650」を搭載する。
「Nitro 5」はエントリーゲーマーをターゲットとした15.6型モデルで、CPUは第9世代Core、グラフィックスはNVIDIA GeForce GTX 16シリーズといった構成がメインになるようだ。
HP
HPは15.6型ゲーミングノートPC「OMEN 15」の2019年モデルを展示。CES 2019で発表済みだが、CPUが第9世代Intel Coreにアップグレードされている。展示機は144HzのフルHDディスプレイを搭載。7月に240Hz駆動の高速ディスプレイ搭載モデルも発売予定だ。また上位モデルではオプションとしてWi-Fi 6も選択できるようになるという。
Lenovo
Lenovoは「Legion Y540」の15.6型モデルと「IdeaPad L340 Gaming」を展示。「Legion Y540」はゲーミングブランド「Legion」のミドルレンジ向け製品で、15.6型モデルと17.3型モデルを用意する。いずれもCPUにIntel Core i7-9750H、グラフィックスにNVIDIA GeForce RTX 2060を搭載する。
また、「IdeaPad L340 Gaming」は一般向けの「IdeaPad」ブランドで展開する製品。メインストリームユーザーをターゲットとしたモデルで、CPUはIntel Core i7-9750H、グラフィックスはNVIDIA GeForce GTX16シリーズ。
ゲーム用の「Quick」モードと、作業向けの「Quiet」と切り替えられるほか、最大9.5時間の駆動時間など、ゲーム用途だけでなく、一般的なハイパフォーマンスノートPCとしての側面も備える。
MSI
MSIはゲーミングノートPC「GE75 Raider」と、クリエイター向けノートPC「Prestige P65 Creator」を展示。「GE75 Raider」は同社製PCの中でもハイパフォーマンスを特徴とするモデル。従来モデルと筐体デザインは変わらず、5.7㎜の狭ベゼル仕様を採用。CPUを第9世代Coreにアップグレードしたほか、「Wi-Fi 6 AX200」に対応する。
なお、MSIでは「GE」シリーズだけでなく、フラグシップの「GT」シリーズ、薄型の「GS」シリーズ、エントリー向けの「GL」シリーズなど、すべてのシリーズ、すべてのラインナップで第9世代Coreプロセッサ搭載モデルを用意するという。
一方の「Prestige P65 Creator」はビジネスノート「Prestige」でもクリエイター向けに最適化されたモデル。第9世代Coreプロセッサのほか、グラフィックスはGeForce GTX 16からRTX 2070 Max-Qまで幅広く対応する。また、ディスプレイは広い色域を備え、フルHDもしくは4Kから選択できる。
Razer
Razerは「Blade 15 Advanced」と「Blade Pro 17」の新モデルを用意。いずれも第9世代Intel Core i7-9750Hのほか、NVIDIA GeForce RTX 2080 Max-Qの搭載が可能だ。また、「Wi-Fi 6 AX200」によるWi-Fi 6もサポートする。
「Blade 15 Advanced」では240Hz駆動ディスプレイ搭載モデルと、4K解像度の有機ELディスプレイ搭載モデルをラインナップするのだが、会場では4K有機ELモデルを展示。有機ELならではの引き締まった黒の表現が特徴的だ。またDCI-P3カバー率100%の広い色域に対応する。